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ルネサス、RAマイコンもBluetooth 5.0に対応Arm Cortex-M4搭載「RA4W1」

ルネサス エレクトロニクスは、「Bluetooth 5.0 Low Energy」に対応した32ビットRAマイコン「RA4W1」を販売する。

» 2020年05月11日 13時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

125kビット/秒モードで受信感度−105dBmを達成

 ルネサス エレクトロニクスは2020年5月、「Bluetooth 5.0 Low Energy」に対応した32ビットRAマイコン「RA4W1」を販売すると発表した。産業機器やヘルスケア製品、ウェアラブル機器などIoT(モノのインターネット)エンドポイント機器に向ける。

 RA4W1は、RAファミリーとして製品展開を図る「RA4シリーズ」の1つ。動作周波数が48MHzのArm Cortex-M4コアを搭載している。512kバイトのフラッシュメモリや96kバイトのSRAMに加え、USBとCANのインタフェース、静電容量式タッチキーといった周辺機能を内蔵した。この他、高精度低速オンチップオシレーターや、RFオシレーター調整回路とオンチップマッチング回路なども集積している。外形寸法が7×7mmの56端子QFNパッケージで供給する。

 RA4W1は、RAファミリーとして初めてBluetooth 5.0 Low Energy規格をサポートした製品となる。データスループットは2Mビット/秒で、最大アドバタイジング長(1650バイト)、定期的アドバタイズメント、大量のトラフィックが必要な用途に向けた2つのチャネル選択アルゴリズムなど、Bluetooth 5.0の機能を全て組み込んだ。

 RA4W1のピーク電流は受信時が3.3mA、送信時が4.5mA(0dBm時)である。外部からの損失を受けない環境において、125kビット/秒モードで受信感度−105dBmを達成したという。また、プロトコルスタック基本パッケージに加え、Heart Rate Profile(HRP)やEnvironment Sensing Profile(ESP)、Automation I/O Profile(AIOP)など、各種標準プロファイルに準拠したAPI機能も提供する。

 独自のセキュア暗号エンジン(SCE)を搭載しているのも特長の1つ。対称鍵方式の暗号化や複合化、ハッシュ機能、真性乱数生成器(TRNG)および、マイコン固有鍵のラッピングなどに対応する。RA4W1の参考価格(税別)は、1万個一括購入時で単価3.98米ドルである。

RA4W1の外観

 アプリケーション開発を支援するツール群も用意した。「Smart Configurator GUI」は、Bluetoothのコードとマイコン周辺機能のドライバーコードに加え、統合開発環境(IDE)「e2 Studio」向けのピン設定が行える。Bluetooth用QEツールを活用すると、カスタムプロファイル用プログラムを生成し、顧客のアプリケーションプログラムに組み込むことができる。また、「Bluetooth Trial ToolSuite GUI」では、初期の無線特性評価とBluetooth機能の確認を行うことが可能だという。

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