ルネサス、タワーセミコンで衛星通信用RFICを製造:SiGe BiCMOS技術を活用
ルネサス エレクトロニクスは、タワーセミコンダクターのSiGe BiCMOS技術を活用して、衛星通信(Satcom)用RFICの開発と製造を行う。
衛星通信(Satcom)用RFICの外観イメージ 出典:ルネサス
タワーセミコンダクターは2020年3月、同社のSiGe BiCMOS技術を活用して、ルネサス エレクトロニクスが衛星通信(Satcom)用RFICの開発と製造を行うと発表した。
タワーセミコンダクターのSiGe BiCMOS技術を用いて、ルネサスが開発と製造を行うのはフェーズドアレイアンテナ向けのビームフォーミングICとRFアンプ。これらのICを用いると、フェーズドアレイアンテナの実装を簡素化でき、熱管理やキャリブレーションなどに関連する設計者の負荷も軽減できるという。
フェーズドアレイアンテナやアクティブ電子操作アレイ(AESA)はこれまで、主に防衛産業で用いられてきた。最近は、既存の静止軌道(GEO)衛星や非静止(NGEO)衛星、低軌道(LEO)/中軌道(MEO)衛星による通信ネットワークが商業市場でも広く利用されている。これらの衛星通信に対応するRFICの需要が拡大している。
タワーセミコンダクターによれば、SiGe BiCMOS技術を活用することで、高いコストパフォーマンスのRFICを実現できるという。その一例として、ルネサス製の8チャネル送信ICを挙げた。送信チャネルあたり2mm2の実装面積で、消費電力は100mW未満、出力電力は10dBmを実現している。
- パナソニック、Winbond子会社に半導体事業を譲渡
パナソニックは2019年11月28日、100%子会社のパナソニック セミコンダクターソリューションズ(京都府長岡京市、以下PSCS)を中心に運営する半導体事業を台湾のWinbond Electronics傘下のNuvoton Technologyに譲渡すること、同社との間で株式資産譲渡契約を締結することを決定した、と発表した。2020年6月1日を効力発生日として、譲渡を実施する予定という。
- タワージャズ、パワープラットフォームを強化
タワージャズは、耐圧140Vで低オン抵抗のパワープラットフォームを発表した。自動車を始め、さまざまな用途に向けたパワーマネジメントICの需要増に対応する。
- ルネサスが中期戦略を発表「市場平均成長上回る」
ルネサス エレクトロニクスは2020年2月17日、アナリスト/報道機関向けに中長期戦略に関する説明会を開催し、今後5年程度にわたり市場平均を上回る売上高成長を実現し、売上総利益率50%、営業利益率20%以上の達成を目指すとした。
- ルネサス、米国でIDT統合完了、シナジー具現化を強調
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2020年1月6日、買収したIntegrated Device Technology(IDT)の米国内での統合が完了し、同月1日付で「ルネサス エレクトロニクス・アメリカ(Renesas Electronics America)」として運営を開始した、と発表した。ルネサスの社長兼CEO(最高経営責任者)柴田英利氏は、「両社のシームレスな統合により、今後さらにデジタルとアナログのシナジー発現を加速させ、より深く、より広い顧客へ高競争力、高付加価値の新ソリューションを提供するとともに、新市場開拓を推進していく」としている。
- ルネサスとアルティア、セルラーIoT分野で協業
ルネサス エレクトロニクスは、セルラーIoT(モノのインターネット)ソリューションの開発で、イスラエルAltair Semiconductorと協業をすると発表した。
- ルネサス、SOTB適用のコントローラー「REファミリ」を発表
ルネサス エレクトロニクスは2019年10月31日、「SOTB(Silicon On Thin Buried Oxide)」プロセス技術を採用したエナジーハーベスト(環境発電)用の組み込みコントローラーを、新たに「REファミリ」と命名し、その第1弾となる「RE01グループ」の量産を開始したと発表した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.