中国の新興企業であるYangtze Memory Technologies Corp(YMTC)は、今後数年間で競合先にライセンス供与する可能性が高いNAND型フラッシュメモリ技術で、Samsung Electronics(以下、Samsung)やMicron Technology(以下、Micron)をリードする構えだ。YMTCの元代理チェアマンであるCharles Kau氏が明らかにした。
この記事は、2020年11月16日発行の「EE Times Japan×EDN Japan 統合電子版11月号」に掲載している記事を転載したものです。
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中国の新興企業であるYangtze Memory Technologies Corp(YMTC)は、今後数年間で競合先にライセンス供与する可能性が高いNAND型フラッシュメモリ技術で、Samsung Electronics(以下、Samsung)やMicron Technology(以下、Micron)をリードする構えだ。YMTCの元代理チェアマンであるCharles Kau氏が明らかにした。
2018年、YMTCは「Xtacking(エックスタッキング、のように発音)」という技術を発表した。メモリセルアレイと、周辺CMOS回路を別々のウエハーで製造し、それを数十億ものメタルビアを介して接合する技術だ。
YMTCはこの革新的な技術によって、米国カリフォルニア州で2018年に開催された「Flash Memory Summit」において賞を獲得した(参照)。
Kau氏はEE Timesとのインタビューの中で「YMTCはどの企業よりも先行している。同社は今後2〜3年で、その原特許と独自のノウハウによって、この領域を席巻するようになるだろう」と述べた。
Kau氏は台湾でNanya Technologyのプレジデントに加え、Nanya TechnologyとMicronのジョイントベンチャーであるInotera Memoriesのチェアマンも務めていた。5年前、中国・北京を拠点とするTsinghua Unigroupが中国の半導体産業構築のサポート役としてKau氏を雇用した。Kau氏は5年にわたる雇用契約を受け入れ、Nanya Technologyのプレジデントを辞任したが、同社の取締役会にはとどまった。また、同氏は、Micronが2016年にInoteraを買収するまで、Inoteraのチェアマンを務め続けた。それと同じ2016年に、Tsinghua UnigroupはYMTCを設立した。Kau氏はTsinghua Unigroupとの5年契約が終わる2020年10月まで、YMTCを率いていた。
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