シリコンウエハー、2020年は過去最高に迫る水準 : SEMIが出荷面積などを発表
半導体用シリコンウエハーの出荷面積は、2020年に全世界で124億700万平方インチとなり、2018年の過去最高に迫る水準となった。SEMIが発表した。
300mmウエハー需要と下半期の需要回復が貢献
SEMIは2021年2月2日(米国時間)、半導体用シリコンウエハーの世界市場について発表した。2020年の出荷面積は124億700万平方インチとなり、2018年の過去最高に迫る水準となった。
SEMIは、SEMI Silicon Manufacturers Group(SMG)によるシリコンウエハー業界の分析結果を基に、世界市場における出荷面積を発表している。これによると、2020年は、2019年の118億1000万平方インチに比べ、5%の増加となった。出荷面積は2018年に過去最高の127億3200万平方インチを記録したが、2020年はこの値に迫るレベルまで回復した。2020年の販売額は111億7000万米ドルで、前年と同水準である。
半導体用シリコンウエハー*) 市場の年次動向
暦年
出荷面積 (百万平方インチ)
販売額 (億米ドル)
2010
9370
97
2011
9043
99
2012
9031
87
2013
9067
75
2014
1万98
76
2015
1万434
72
2016
1万738
72
2017
1万1810
87
2018
1万2732
114
2019
1万1810
112
2020
1万2407
112
*)半導体用シリコンウエハーの出荷面積のみ。太陽電池用は含まれない。 出典:SEMI(www.semi.org)、2021年1月
SEMI SMGの会長を務めるNeil Weaver氏は、「半導体産業も新型コロナウイルスによる影響を受ける中で、300mmウエハーの健全な需要と下半期の旺盛な需要回復により、2020年はシリコンウエハーの世界出荷面積が増加した」とコメントした。
調査対象となる製品は、ウエハーメーカーからエンドユーザーに出荷された、「バージンテストウエハー」「エピタキシャルウエハーを含むポリッシュドウエハー」および、「ノンポリッシュドウエハー」である。
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