Intelは2021年4月6日、10nmプロセスを採用した第3世代の「Intel Xeon スケーラブル・プロセッサ(SP)」(開発コード名:Ice Lake)を発表した。1〜2ソケット向けの製品で、CPUコアには新しい世代の「Sunny Cove」を採用し、最大40コアを搭載する。前世代品と比較して、性能が46%向上しているとする。
Intelは2021年4月6日、10nmプロセスを採用した第3世代の「Intel Xeon スケーラブル・プロセッサ(SP)」(開発コード名:Ice Lake)を発表した。1〜2ソケット向けの製品で、CPUコアには新しい世代の「Sunny Cove」を採用し、最大40コアを搭載する。前世代品と比較して、性能が46%向上しているとする。
Intelの日本法人インテルは、この発表に合わせて同年4月7日にオンラインで記者説明会を開催。インテルの執行役員常務 技術本部 本部長を務める土岐英秋氏が詳細を説明した。
土岐氏は、第3世代 Intel Xeon スケーラブル・プロセッサについて「顧客のさまざまな要求に合わせて、サポートできるプラットフォーム。データセンターのみならず、エンタープライズ、HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)、5G(第5世代移動通信)、エッジAI向けに設計を最適化し、いろいろなアプリケーションで活用してもらうことを念頭に置いた」と説明する。
土岐氏は最新のXeon スケーラブル・プロセッサについて3つの特長を挙げた。セキュリティ機能の強化、AI(人工知能)アクセラレーターの搭載、暗号化アクセラレーターの搭載である。
セキュリティについては、Xeon スケーラブル・プロセッサとしては初めて「Intel SGX(ソフトウェア・ガード・エクステンション)」を搭載。SGXは、OSやバーチャルマシンであってもアクセスできない「エンクレーブ(Enclave)」と呼ばれる領域(エリア)をメモリ上に定義することで、データを保護しつつプログラムを実行する、ハードウェアベースのセキュリティ機構だ。第3世代Xeon スケーラブル・プロセッサでは、このエンクレーブの防御サイズ(エンクレーブとして確保しているメモリの領域)を1Tバイトに拡大した。これは、「Intel Xeon E-2100」プロセッサに比べると4000倍となる。
その他、メモリ全体を一括して暗号化する「Intel トータル・メモリー・エンクリプション」や、ファームウェアが攻撃されたときでも復元できる仕組みである「Intel プラットフォーム・ファームウェア・レジリエンス」も搭載している。
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