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» 2021年04月23日 15時30分 公開

Bluetooth市場、LE Audioや照明が成長をけん引コロナで成長横ばいも回復基調に(2/2 ページ)

[村尾麻悠子,EE Times Japan]
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オーディオの新規格「LE Audio」

 Bluetoothのソリューションは大きく分けて「オーディオストリーミング」「データ転送」「位置情報サービス」「デバイスネットワーク」の4つがある。

Bluetoothの4つのソリューション。規模が最も大きいのはオーディオストリーミングだ 出典:Bluetooth SIG(クリックで拡大)

 オーディオストリーミングでは、「LE Audio」が今後の成長をけん引するとSabin氏は述べる。LE Audioは、これまでのBluetoothオーディオ(Classis Audio)とは全く別に、新たに策定されている規格。「LC3」という高品質、低消費電力の新しいオーディオコーデックを採用し、マルチストリーム機能とブロードキャストオーディオ/オーディオシェアリング機能*)を備えている。イヤフォンのみならず、補聴器や会議用レシーバーなどの機能を大きく変えると期待されている。LE Audioは複数の規格から構成され、Sabin氏によればそのうちの幾つかについては策定が完了している。「LE Audioを搭載した新しいデバイスの販売開始は、ことし(2021年)の終わりから2022年初頭にかけてではないか」(同氏)

*)ブロードキャストオーディオは、1つのオーディオソースデバイスから、多数のオーディオ機器にストリーミングできる機能。これまでBluetoothは、音声についてはポイントツーポイントにしか対応していなかった。オーディオシェアリングは、自分のBluetoothオーディオを周囲の人と共有できる機能。

 データ転送は、リモートワークの増加によるPC周辺機器の売り上げ増や、ヘルスケアに対する意識の高まりや治療時の安全確保などを背景にしたウェアラブル機器および医療機器の売り上げ増によって、成長した。

左=オーディオストリーミング分野の成長予測/右=Bluetoothのバージョン別の出荷台数予測 出典:Bluetooth SIG(クリックで拡大)

 位置情報サービスは、特に小売業界での導入が進んでいる。COVID-19の影響で、建物や施設へのアクセスが制限されたことにより、位置情報サービスの導入は一時的に約25%鈍化したが、2021年には特に屋内ナビゲーションの成長が期待される。将来的には、資産追跡のアプリケーションも有望だ。2021〜2025年にかけて、Bluetoothの資産追跡タグの出荷数は4倍に成長する見込みとなっている。

急速に成長するデバイスネットワーク

 デバイスネットワークは、「最も速い成長を遂げているBluetoothソリューション分野だ」(Sabin氏)という。2021〜2025年にかけて、Bluetoothのデバイスネットワーク機器の年間出荷台数は4.4倍に増加すると予測されている。「位置情報サービス同様、導入件数は鈍化したが、自宅で過ごす時間が長くなったことでスマートホームやスマート家電、スマート照明などへの関心が高まっている。特に、スマート照明はBluetooth市場の成長要因になっていくだろう」(Sabin氏)

 商用スマート照明については、4000ノードなど大規模な導入が増えている。「スマート照明が貢献できるのは節電だけではない。より優れたビル管理や、そのビルを利用する人々のユーザー体験の向上も可能になる」(Sabin氏)

 Bluetooth SIGは、DALI Allianceと共同で、IoT(モノのインターネット)対応商用照明システムの推進や、スマート照明関連の規格策定などで協力している。Sabin氏によれば、DALI Allianceは間もなく、「Bluetooth Mesh to DALI Gateway Specification」の規格策定完了を発表する予定だという。同規格は、DALI AllianceのD4i認証を受けた照明器具が、Bluetooth meshベースのスマート照明ネットワーク上で管理/制御できるようになるというもの。エネルギー効率とユーザー体験の大幅な向上が期待できるとする。「DALI Allianceとの協業により、Bluetoothを活用するスマート照明は、より照明市場に受け入れられやすくなるだろう」(Sabin氏)

左=オーディオストリーミング分野の成長予測/右=Bluetoothのバージョン別の出荷台数予測 出典:Bluetooth SIG(クリックで拡大)
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