米粒より小さい、ウェアラブル機器用近接センサー:シャープ福山セミコンダクター
シャープ福山セミコンダクターは、ワイヤレスイヤフォンなどウェアラブル機器に向けて、本体サイズが米粒よりはるかに小さい近接センサー「GP2AP130S00F」を開発、量産を始めた。
シャープ福山セミコンダクターは2021年7月、ワイヤレスイヤフォンなどウェアラブル機器に向けて、本体サイズが米粒よりはるかに小さい近接センサー「GP2AP130S00F」を開発、量産を始めた。
スマートフォンに採用されているTWS(True Wireless Stereo)イヤフォンなどでは、耳などへの着脱を自動的に検出し、スイッチ操作を行うことなく音楽再生を一時停止させるために、近接センサーが用いられている。このため、優れた基本性能に加え、小型化などの要求も強まっている。
GP2AP130S00Fは、オプトデバイスの開発などで培ったパッケージ技術や光信号処理技術を生かし、パッケージの外形寸法を1.75×1.0×0.35mmに抑えるなど、業界最小クラスを実現した。平均消費電流は40μA(代表値)と少なく、バッテリーの長時間使用を可能にしている。また、独自の外乱光ノイズキャンセル回路を採用し、赤外波長成分が多い屋外環境でも誤動作を抑制することができるという。
この他、GP2AP130S00Fの電源電圧は回路部が1.7〜3.6V、発光部が2.7〜3.6V、通信インタフェースはI2C(アドレス2ch)に対応している。発光波長(IR VCSEL)は940nm(代表値)、検知距離は40mm(代表値)、動作温度範囲は−20〜85℃となっている。
GP2AP130S00Fのサンプル価格は100円で、既に月産300万個体制で量産を始めている。
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2021年5月14日、東芝の決算発表が行われ大手電機メーカー8社の2020年度(2021年3月期)決算が出そろった。各社とも2020年度はコロナの影響を余儀なくされたが、この影響がプラスに出た企業がある点に注目したい。マイナスに出た企業は、いずれも2021年度での回復を見込んでいるが、各社の取り組みや戦略にそれぞれ特徴がある。そこで各社別に状況を確認してみたい。
- 動作時の消費電流がわずか990nAの1セル電池保護IC
エイブリックは2021年7月6日、動作時の消費電流が最大で990nAと極めて低い1セルバッテリー保護IC「S-82M1A/S-82N1A/S-82N1Bシリーズ」の販売を開始したと発表した。ウェアラブル機器やワイヤレスイヤフォン、補聴器などに搭載されるリチウムイオン二次電池パック、リチウムポリマー二次電池パックの用途に向ける。
- 1V以下の低電圧でもグリッチが発生しない監視回路IC
Maxim Integrated Products(以下、Maxim)は2021年6月21日(米国時間)、IoT(モノのインターネット)機器をはじめとする低電圧動作の機器に向け、“グリッチフリー”の電圧監視回路IC「MAX16162」を発表した。1.5Vや1.0Vあるいはそれ以下といった低電圧において、グリッチが発生しないことが最大の特長だ。
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日本電波工業は、小型で低背設計の水晶振動子「NX1008AB」を開発、サンプル出荷を始めた。2022年7月より量産を行う。ウォッチやワイヤレスイヤホンなどウェアラブル機器の用途に向ける。
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