Gartnerは2022年2月1日(米国時間)、主要電子機器メーカーによる2021年の半導体消費に関する調査結果(速報値)を発表した。それによると、上位10社の半導体購入額は前年比(2020年比)で25.2%増加し、世界の半導体消費全体の42.1%を占めるという。
Gartnerは2022年2月1日(米国時間)、主要電子機器メーカーによる2021年の半導体消費に関する調査結果(速報値)を発表した。それによると、上位10社の半導体購入額は前年比(2020年比)で25.2%増加し、世界の半導体消費全体の42.1%を占めるという。
Gartnerのアナリストでディレクターの山地正恒氏はリリースで「2021年、半導体ベンダーは半導体チップの出荷量を増加したが、主要電子機器メーカーによる半導体需要はベンダーの生産能力をはるかに上回るものだった」と述べている。
半導体不足は、チップ単価の大幅な上昇も招いた。Gartnerによれば、特定用途向け半導体などのチップは平均単価が15%以上も上昇したという。「半導体不足により、主要電子機器メーカーの二重発注やパニック買いが加速し、半導体消費が急増した」と山地氏はリリースで説明している。
2021年 順位 |
2020年 順位 |
メーカー名 | 2021年 | 2021年 シェア |
2020年 | 成長率 (2020年比) |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | Apple | 68,269 | 11.7% | 54,180 | 26.0% |
2 | 2 | Samsung Electronics | 45,775 | 7.8% | 35,622 | 28.5% |
3 | 4 | Lenovo | 25,283 | 4.3% | 19,023 | 32.9% |
4 | 6 | BBK Electronics | 23,350 | 4.0% | 14,258 | 63.8% |
5 | 5 | Dell Technologies | 21,094 | 3.6% | 16,814 | 25.4% |
6 | 8 | Xiaomi | 17,251 | 3.0% | 10,254 | 68.2% |
7 | 3 | Huawei | 15,382 | 2.6% | 22,710 | ▼32.3% |
8 | 7 | HP | 13,789 | 2.4% | 10,745 | 28.3% |
9 | 9 | 鴻海精密工業 | 8,855 | 1.5% | 7,387 | 19.9% |
10 | 10 | HPE(Hewlett Packard Enterprise) | 6,736 | 1.2% | 5,395 | 24.8% |
― | ― | その他 | 337,695 | 57.9% | 269,849 | 25.1% |
合計 | 583,477 | 100% | 466,237 | 25.1% | ||
出所:Gartner |
2021年の半導体購入額ランキングの首位はApple。Gartnerによれば、同社の2021年の半導体消費はメモリが前年比36.8%増、メモリ以外は20.2%増となった。Appleは自社設計のアプリケーションプロセッサに移行していることから、マイクロプロセッサの需要は減少したという。
2位はSamsung Electronicsで、2021年の半導体消費はメモリが前年比34.1%増、メモリ以外は23.9%増となった。
これに対し大きく購入額を落としたのがHuaweiだ。同社の購入額は153億8200万米ドルで前年比で32.3%の減少となった。ランキングは2020年の3位から、7位へと後退した。代わって、BBK ElectronicsやXiaomiといった中国系スマートフォンメーカーの半導体購入額増加が目立つ。両社とも半導体消費額は2020年比で60%増以上になっている。
なお、今回の数値は全て速報値で、最終値は例年通り2022年3〜4月に確定する予定だ。
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