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» 2022年02月18日 14時00分 公開

低抵抗で高い透過率の透明導電フィルムを商品化独自のロールツーロール工法を採用

パナソニック インダストリー社は、独自のロールツーロール工法を用い、低抵抗で透過率の高いメタルメッシュタイプの「透明導電フィルム」を商品化した。車載や民生用途のタッチセンサー、透明アンテナ、透明ディスプレイ用基板、透明ヒーターなどの用途に向ける。

[馬本隆綱,EE Times Japan]

配線は線幅2.0μmでアスペクト比0.74を実現、透過率は94%

 パナソニック インダストリー社は2022年2月、独自のロールツーロール工法を用い、低抵抗で透過率の高いメタルメッシュタイプの「透明導電フィルム」を商品化したと発表した。車載や民生用途のタッチセンサー、透明アンテナ、透明ディスプレイ用基板、透明ヒーターなどの用途に向ける。

メタルメッシュタイプ透明導電フィルムの外観 出所:パナソニック

 透明導電フィルムは、ディスプレイやタッチセンサー、太陽電池などに用いられている。従来は透明導電膜としてITO(酸化インジウムスズ)が一般的に用いられていた。しかし、近年は低抵抗化の要求も高まり、ITOの代替材料として各社がメタルメッシュの開発に注力している。ところが、従来のエッチング工法だと、メタルメッシュの線幅が4.0μmで、アスペクト比は最大0.25にとどまり、低抵抗化と細線化を両立させることが難しかったという。

 新製品は、独自の工法を用いることで、線幅2.0μmで厚み1.5μmの配線を形成することが可能となり、0.74という高いアスペクト比を実現した。これにより、抵抗値を抑えつつ細線化により94%という高い透過率を達成した。メッシュ配線交点部のメタル残りがないため、外観劣化を抑えることもできる。

独自のロールツーロール工法[クリックで拡大] 出所:パナソニック
独自工法で作製した配線の表面、断面電子顕微鏡写真 出所:パナソニック

 独自の工法を用いたことにより、フィルムの表と裏に送信電極と受信電極を一括配線することができる。これまで2枚のフィルムを貼り合わせて作製していた静電容量方式のタッチセンサーなどでも、1枚のフィルムで済むため、高い相対位置精度を実現できる。耐屈曲性も向上し、部材の削減にもつながるという。

 さらに、細線化を可能にしたことで開口率も改善され、光の透過率が向上する。これによって、従来のエッチング工法で作製した透明導電フィルムに比べ、消費電力を約4%削減することが可能になるという。

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