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高い実装信頼性を実現する半導体パッケージ基板材料低熱膨張率で反りを抑制

パナソニック インダストリアルソリューションズ社は2021年6月22日、低熱膨張性で反りを抑制するとともに、はんだボールへの応力低減を実現した「半導体パッケージ基板材料(品番:R-1515V)」を製品化したと発表した。

» 2021年06月23日 10時30分 公開
[村尾麻悠子EE Times Japan]

 パナソニック インダストリアルソリューションズ社は2021年6月22日、低熱膨張性で反りを抑制するとともに、はんだボールへの応力低減を実現した「半導体パッケージ基板材料(品番:R-1515V)」を製品化したと発表した。同年7月から量産を開始する。CPUやGPU、FPGA、ASICなどのFC-BGAパッケージの用途に向ける。

出典:パナソニック

 今回開発した材料は、熱膨張率(CTE)を4ppmと、半導体チップのCTEに近い値まで低く抑えている。これにより、基板材料とチップ、双方のCTEの差によって発生する反りを抑制し、一次実装(チップ実装)の不具合を低減する。

 新しい材料は、独自の樹脂設計技術により、低いCTEを確保しつつ、伸縮性と緩衝性も兼ね備えている。これにより、半導体パッケージとマザーボード間のはんだボールにかかる応力を吸収して分散させ、一次実装の品質に影響を及ぼすことなく二次実装の信頼性を向上させることが可能だ。

 さらに、回路基板材料開発で培った樹脂流動制御技術により、樹脂の流れを抑制しながら、厚みのばらつきの極小化を実現。基板とICチップの接合を安定させ、一次実装の信頼性がさらに向上する。

 高集積化、高性能化が進む半導体ICでは、パッケージの高密度化が進み、実装においても高い信頼性が求められるようになっている。R-1515Vは、そうした要求に応えるものだとパナソニックは発表した。

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