パナソニック、導電性高分子アルミ電解コンデンサー:125℃で5500時間の耐久性保証
パナソニック インダストリー社は、125℃で5500時間の耐久性を保証した導電性高分子アルミ電解コンデンサー「SP-Cap KXシリーズ」を開発、2022年4月から量産を始める。通信基地局やサーバなどの電源回路用途に向ける。
パナソニック インダストリー社は2022年2月、125℃で5500時間の耐久性を保証した導電性高分子アルミ電解コンデンサー「SP-Cap KXシリーズ」を開発、2022年4月から量産を始めると発表した。通信基地局やサーバなどの電源回路用途に向ける。また、「SP-Cap JXシリーズ」に低ESR(等価直列抵抗)品などを追加する。
SP-Cap KXシリーズは、独自の形成技術と製造プロセス技術により、業界最長となる耐久性を実現したという。従来のSP-Cap JXシリーズ(125℃で3000時間保証)に比べ、1.8倍の耐久性を保証する。
定格電圧は2V品と2.5V品を用意した。静電容量は2V品が330/470μFの2タイプ、2.5V品が220/330/390μFの3タイプある。ESRは最大9mΩ(100kHz)、外形寸法は7.3×4.3×1.9mmになっている。
同時に、SP-Cap JXシリーズは、低ESR品の追加と定格電圧の拡充を図った。具体的には定格電圧が2V品と2.5V品にESRが最大3mΩと最大4.5mΩ(100kHz)品を追加した。静電容量はいずれも470μFと390μFである。
また、SP-Cap JXシリーズとして定格電圧が4V品と6.3V品を新たに拡充した。ESRは15mΩ(100kHz)である。静電容量は4V品が150/180/220μF、6.3V品は120μFおよび、150μFになっている。SP-Cap JXシリーズの外形寸法は7.3×4.3×1.9mmである。
SP-Cap KXシリーズとSP-Cap JXシリーズの外観 出所:パナソニック
複数のMLCC(積層セラミックコンデンサー)をSP-Capに置き換えることで、実装面積を削減でき、機器の小型化が可能になるという。使用する部材点数を削減することで環境負荷の低減にもつながるという。
- 低抵抗で高い透過率の透明導電フィルムを商品化
パナソニック インダストリー社は、独自のロールツーロール工法を用い、低抵抗で透過率の高いメタルメッシュタイプの「透明導電フィルム」を商品化した。車載や民生用途のタッチセンサー、透明アンテナ、透明ディスプレイ用基板、透明ヒーターなどの用途に向ける。
- オートノマスファクトリーを実現する新製品を発売
パナソニック スマートファクトリーソリューションズは、さまざまな状況の変化に即応可能な、自律的に進化を続ける工場「Autonomous Factory(オートノマスファクトリー)」の実現に向けた「NPM Gシリーズ」など4製品を開発し、順次発売する。
- 電池の材料開発や製造プロセス開発で産学連携
東京大学生産技術研究所(東大生研)とプライムプラネットエナジー&ソリューションズ(PPES)、パナソニックおよび、豊田通商の4者は、リチウムイオン電池に用いる資源やリサイクルに関する「産学連携研究協力協定」を締結した。産学が連携し、電池用途に特化した材料の製造プロセスや、リサイクルのプロセス開発に取り組む。
- 次世代高速通信向け低伝送損失多層基板材料を開発
パナソニック インダストリー社は、従来品に比べ伝送損失を約30%改善した多層基板材料「MEGTRON 8(メグトロン エイト)」を開発した。800Gビットイーサネットなど、大容量化や高速化が進む次世代高速通信技術に対応する。
- 数ミリ〜数十センチ間で、数百Mbpsの高速無線通信
パナソニックは2021年11月10日、OFDM(直交周波数分割多重)変調方式の一つであるWavelet OFDMを適用した近距離無線通信技術「PaWalet Link」を開発したと発表した。
- インフィニオン、パナと第2世代GaNパワー半導体を共同開発へ
Infineon Technologies(以下、Infineon)とパナソニックは2021年9月2日(ドイツ時間)、窒化ガリウム(GaN)パワー半導体の第2世代(Gen2)を共同開発/製造する契約を締結したと発表した。Gen2は650VのGaN HEMTとして開発。2023年前半に市場投入予定だ。
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