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ますます存在感と影響力を高めるRISCのいまArmとRISC-V(2/2 ページ)

» 2022年03月04日 11時30分 公開
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急速に変化する市場

 マルチチップアーキテクチャや特定用途向けASICの開発により、業界はさらに特殊なワークロードへと移行しつつある。現在、既存企業や新興企業の両方が、ソリューションに焦点を絞ったマルチチップアーキテクチャの開発を加速させていることから、顧客企業にとっては選択肢や価値の幅が広がることになるだろう。その一方で、既存企業や新興企業は、構築/成長の期間からさまざまなメリットを享受することができる。

 経済再生や豊かな資源、過去および現在の需要構築へのコミットメントなどに伴い、われわれは現在、パンデミックによって、PC/サーバ向けCPUや、ゲーム/AI(人工知能)向けGPU、FPGA、ASIC、特定アプリケーション向けSoC(System on Chip)など、幅広い種類のプロセッサのダイナミックな市場が出現し始めているのを目の当たりにしている。在宅勤務の増加によってPCやクラウドサービスがけん引され、現在も引き続き、ビッグデータやAI、デジタルエンターテインメント、クラウドなどに対するワークロード需要は増加傾向にある。

 重要な進捗事項は、以下の通りである。

  • Intelが、イスラエルのメーカーTower Semiconductorを約60億米ドルで買収すると発表。これにより、他のメーカー向けに半導体製造を拡大できるとしている
  • 世界第3位のカスタムプロセッサメーカーGlobalFoundriesが上場を達成し、26億米ドルの資金を調達
  • 2020年のM&A取引総額は、以下の案件を含み、過去最高となる1080億米ドルに到達
    • AMDがXilinxを350億米ドルで買収
    • Analog Deviceが、Maxim Integrated Productsを210億米ドルで買収
  • 2020年における高性能半導体チップ部門のベンチャーキャピタル投資額が、約80億米ドルに達し過去最高を記録

不足から余剰へ

 半導体のような資本集約的な産業は、他の産業に比べて計画を立てるのが難しい。設計と製造に長い時間がかかるため、最良の時でも、不足と余剰の時期が生じることがある。そして、COVID-19の先行きが不透明なことが、その計画をさらに複雑にしている。

 とはいえ、これだけの資金があり、市場も好調のようなので、予測できない経済変動やパンデミック関連の変動がなければ、半導体不足は2023年までには解消されるだろうというのが、一般的な見方だ。資金が流れ、注文が追い付き、2023年以降は不足するよりも余る可能性の方が高い。特に、新しい生産設備が稼働している場合はなおさらだ。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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