ここで重要なのは、シリコン上に集積するのではなく、シリコンに内蔵された変調器を開発することだ。
Nagarajan氏は、「当社は、シリコンに内蔵された変調器を開発した。これは簡単なことだ。変調器はシリコンで、検出器もシリコンだからだ。シリコン上に集積するのではなく、モノリシックの形を採っている。シリコンが実際に他のプラットフォームよりもはるかに優れているのは、シリコンフォトニクスチップをシリコンインターポーザーとして使用できることである。シリコン上にフリップチップを集積して、2.5次元の集積をした。2.5次元と3次元の集積は最先端である」と述べている。
400G DR4プラットフォームによるMarvellのミッションは、さまざまなクラウドインスタンスのコンピューティング、ネットワーキング、光インターコネクトの要求を満たすことができるクラウド最適化シリコンソリューションを提供することだ。また、400G DR4モジュールによって、顧客は、「シリコンウエハースケールの大量生産」によるコストメリットを十分に得られるという。
同社ソリューションマーケティングのバイスプレジデント、Nigel Alvares氏は、「世界はますますクラウド中心になりつつある。人々のデータは全てクラウドを行き来するが、それらのクラウドはそれぞれかなり独特で、そのサービス内容に応じて最適化されたシリコンソリューションが必要だ。これらの異なるワークロードは、データセンター全体やその外に出る前にスイッチに接続する必要がある。異なるタイプの計算、ネットワーキング、光インターコネクト、スケール、AIアクセラレーター、コンピュータアクセラレーターを必要とするのだ」と説明した。
400G DR4プラットフォームは、クラウドデータセンターにおいて最大2kmのセンター内距離で電気信号を伝送することを可能にする。ただ、同社が現在量産中の「COLORZ II 400ZR」ソリューションはさらに遠距離まで到達することができ、クラウドデータセンターが数千キロメートルに及ぶ地域内で接続することが可能となる。
同様のシリコンフォトニクス技術に基づく、最新のデータセンター相互接続用製品であるCOLORZ II 400ZRは、QSFP-DDプラガブル(Pluggable)モジュールで、この分野は同社が今後も拡大すると予想している。
Nagarajan氏は、「次のトレンドは、これらのモジュールをより小さなフォームファクターに移行し、カード自体に搭載できるかということだ。プロセッサの位置にどんどん近づけ、処理が行われる場所にどんどん近づけていく。これは、Co-Packaged Optics(CPO)と呼ばれる全く新しいトレンドで、シリコンフォトニクスに非常によく適している」と述べた。
同社によれば、400ZRモジュールの利点は、トランスポートボックスと同レベルの性能と電力を提供することができるにもかかわらず、かなり小さなパッケージであることだ。シリコンフォトニクス技術のフットプリントにより、データセンターをエンドユーザーにより近い場所に設置することができるという。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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