次世代HD-PLC、TTC標準JJ-300.20の認定受ける:IoT向け有線通信プロトコルの1つに
パナソニックは、情報通信技術委員会(TTC)の定める「TTC標準JJ-300.20」として、次世代HD-PLC技術が認定されたと発表した。
パナソニックは2022年3月、情報通信技術委員会(TTC)の定める「TTC標準JJ-300.20」として、次世代HD-PLC技術が認定されたと発表した。国内のIoT(モノのインターネット)向け有線通信プロトコルの1つとして、HD-PLCの物理層(PHY)とメディアアクセス層(MAC)の仕様が規定されたことになる。
パナソニックが提唱する高速電力線通信方式「HD-PLC」の次世代技術は、通信の高速化と長距離化を切り替える機能を備えている。2M〜28MHzの周波数帯域を用いる標準モードをベースとして、高速通信時は帯域を2倍または4倍に拡張することで、最大1Gビット/秒の通信速度を実現できる。一方、通信距離を延ばしたい時は、帯域を2分の1または4分の1に縮小することで、その距離は最大約2倍となる。
これらの特長に加え、電力線をはじめ同軸線や制御線など、さまざまなメタル線を用いることができる。このため、ビルや工場におけるエネルギー管理や映像伝送などの用途にも活用できるという。
パナソニックは、認定された次世代HD-PLCに対応する「半導体IPコア」のライセンス供与を始めており、2022年度中には複数の半導体メーカーより、対応するLSIが出荷される予定となっている。また、HD-PLCアライアンスなどを通じて、機器間における相互接続性の確保にも努めていく計画である。
- 第4世代HD-PLC準拠の電力線通信モジュール試作
シキノハイテックとソシオネクストは、電力線通信技術「HD-PLC」の第4世代規格「IEEE 1901-2020」に準拠した電力線通信モジュール「P-TMFSU-041」を試作し、その動作を確認した。2022年度の商品化を目指す。
- パナソニック、導電性高分子アルミ電解コンデンサー
パナソニック インダストリー社は、125℃で5500時間の耐久性を保証した導電性高分子アルミ電解コンデンサー「SP-Cap KXシリーズ」を開発、2022年4月から量産を始める。通信基地局やサーバなどの電源回路用途に向ける。
- オートノマスファクトリーを実現する新製品を発売
パナソニック スマートファクトリーソリューションズは、さまざまな状況の変化に即応可能な、自律的に進化を続ける工場「Autonomous Factory(オートノマスファクトリー)」の実現に向けた「NPM Gシリーズ」など4製品を開発し、順次発売する。
- 電池の材料開発や製造プロセス開発で産学連携
東京大学生産技術研究所(東大生研)とプライムプラネットエナジー&ソリューションズ(PPES)、パナソニックおよび、豊田通商の4者は、リチウムイオン電池に用いる資源やリサイクルに関する「産学連携研究協力協定」を締結した。産学が連携し、電池用途に特化した材料の製造プロセスや、リサイクルのプロセス開発に取り組む。
- 次世代高速通信向け低伝送損失多層基板材料を開発
パナソニック インダストリー社は、従来品に比べ伝送損失を約30%改善した多層基板材料「MEGTRON 8(メグトロン エイト)」を開発した。800Gビットイーサネットなど、大容量化や高速化が進む次世代高速通信技術に対応する。
- 数ミリ〜数十センチ間で、数百Mbpsの高速無線通信
パナソニックは2021年11月10日、OFDM(直交周波数分割多重)変調方式の一つであるWavelet OFDMを適用した近距離無線通信技術「PaWalet Link」を開発したと発表した。
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