NXP、車載レーダーセンサー向け開発キットを発表:開発の期間短縮とコストを削減
NXP Semiconductorsは、車載レーダーセンサーの性能強化に向けた「Premium Radarソフトウェア開発キット(PRSDK)」を発表した。2022年内にもレーダーシステムの評価用として供給を始める。
NXP Semiconductorsは2022年4月、車載レーダーセンサーの性能強化に向けた「Premium Radarソフトウェア開発キット(PRSDK)」を発表した。2022年内にもレーダーシステムの評価用として供給を始める。
PRSDKは、「干渉の軽減」「MIMO波形の最適化」「角度分解能の強化」を可能にする最新のソフトウェアアルゴリズムと、S32R4xレーダープロセッサファミリーを組み合わせている。これにより、高い性能を実現するレーダーセンサーの開発期間短縮と開発投資の軽減を可能にした。
自動運転車は高いレベルへの移行が加速している。これに伴い、車載レーダーセンサーの搭載数も増え、そのほとんどが77G〜79GHz帯で動作する製品になると予測されている。このためレーダーの干渉は課題の1つでもある。また、解像度の向上や検知距離の延長といったセンサーの性能向上に対しては、MIMO波形を最適化することが有効な手段になるという。
車載レーダーセンサーの応用イメージ 出所:NXP
自動車メーカーやTier 1に、NXPが提供する評価オプションは2種類ある。1つは「MATLABベースのバージョン」である。コードがコンパイル済みのアルゴリズムで、開発者はカスタマーテストベクターを用い、出力ベクターの計算と可視化を行うことでPRSDKの動作を理解できるようにした。
もう1つはビット精度を提供する「MCUベースの評価オプション」である。付属のアルゴリズムバイナリファイルを用い、NXPのターゲットレーダープロセッサ評価ボード上でPRSDKのリアルタイム性能を試すことができる。
- スマートホーム共通規格「Matter」対応トライラジオSoC
NXP Semiconductors(以下、NXP)は2022年1月4日(米国時間)、異なるスマートホーム製品間の相互接続を実現する新共通規格「Matter」に対応したトライラジオデバイス「IW612」を発表した。Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2、IEEE 802.15.4の3つの無線方式の通信を同時に行えるもので、Matter対応製品の開発時間やコストの削減および設計の簡素化を実現するとしている。
- NXP、4Dイメージングレーダー向けプロセッサ
NXP Semiconductorsは、4Dイメージングレーダー向け車載プロセッサ「S32R」ファミリとして、最上位製品に位置付ける「S32R45」の量産を始めるとともに、自動運転レベルL2+向けの新製品「S32R41」を発表した。
- NXP、アプリケーションプロセッサ「i.MX 93」発表
NXP Semiconductorsは、アプリケーションプロセッサ「i.MX 9」シリーズとして、microNPU(Neural Processing Unit)「Arm Ethos-U65」搭載の「i.MX 93」ファミリを発表した。
- GaN採用5G Massive MIMO向けPAモジュール、NXP
NXP Semiconductors(以下、NXP)は2021年6月28日(オランダ時間)、初めてGaNを採用した小型高効率の5G(第五世代移動通信)Massive MIMO向けRFパワーアンプモジュールを発表した。GaN採用によって電力付加効率を前世代品から8%向上したほか、400MHzの帯域幅を1製品で対応できるワイドバンド性能も実現。同時に、さらなる統合も進めたことで小型化や、デザインサイクルタイムの短縮を可能としている。
- 探し物をcm単位で検知可能、NXPのUWBチップ
NXP Semiconductors(以下、NXP)は2021年6月3日、同社のUWB(Ultra Wide Band) ICプラットフォームである「Trimension」の製品「Trimension SR040」が、Samsung Electronics(以下、Samsung)の紛失防止タグ「Galaxy SmartTag+」に採用されたと発表した。
- NXP、車載プロセッサをTSMCの16nm技術で量産
NXP Semiconductorsは、車載ネットワークプロセッサ「S32G2」とレーダープロセッサ「S32R294」について、TSMCの16nm FinFETプロセス技術を用いて、2021年第2四半期(4〜6月)より量産を始めた。
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