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TOLL採用650V耐圧SiC MOSFETなど新製品展示、onsemiSiCはエンドツーエンドの提供を強調

onsemiは、世界最大規模のパワーエレクトロニクス展示会「PCIM Europe 2022」(2022年5月10〜12日、ドイツ)に出展し、TO-Leadless(TOLL)パッケージを採用した耐圧650VのSiC(炭化ケイ素)MOSFET「NTBL045N065SC1」などを展示した。

» 2022年05月18日 15時25分 公開
[永山準EE Times Japan]

 onsemiは、世界最大規模のパワーエレクトロニクス展示会「PCIM Europe 2022」(2022年5月10〜12日、ドイツ)に出展し、TO-Leadless(TOLL)パッケージを採用した耐圧650VのSiC(炭化ケイ素)MOSFET「NTBL045N065SC1」などを展示した。

 NTBL045N065SC1は、同社が2022年5月11日に発表した製品で、「われわれが初めてTOLLパッケージを採用したSiC MOSFETであり、既存デバイスと比べ省スペース化できる」(説明担当者)という。パッケージの外形寸法は9.90×11.68mmで、高さは2.30mmと薄い。一般的なD2PAKパッケージと比べ60%の体積削減が可能で、プリント基板の実装面積では30%削減できる。また、パッケージインダクタンスも2nHと低い。これにより、「厳しい電源設計において効率と電力密度を大幅に改善するとともに、EMIを改善しPCB設計を簡素化できる」としている。

TO-Leadless(TOLL)パッケージを採用した耐圧650VのSiC(炭化ケイ素)MOSFET「NTBL045N065SC1」(右)[クリックで拡大]

 NTBL045N065SC1はVDSS定格が650V、RDS(on)の標準値が33mΩ、最大ドレイン電流(ID)は73A。動作温度は最大175℃、QG(tot)が105nCという極めて低いゲートチャージにより、スイッチング損失を大きく低減している。さらに、TOLLパッケージで初めてケルビンソース構造を採用し、スイッチング損失とゲートノイズを改善。MSL1(湿度感度レベル1)を保証している。

 また、ブースではSiCについて素材からデバイス製造までの流れを展示し、同社がSiCブール成長、基板、エピタキシー、デバイス製造、統合モジュールおよびディスクリートパッケージソリューションなど「垂直統合したSiC製品ソリューションを提供する唯一のサプライヤーだ」と強調していた。

左=「onsemiは、完全なエンドツーエンドの炭化ケイ素(SiC)サプライチェーンを有する」と説明/右=onsemiのSiC製品[クリックで拡大]

 このほか、小型ブースト力率改善(PFC)コントローラー「NCP1623」、高周波疑似共振(QR)フライバックコントローラー「NCP1345」、同期整流器コントローラー「NCP4307」の搭載によって高効率を実現する、100WのUSB-CPD(電力供給)3.0/PPSチャージャーソリューションなども紹介していた。

60W/100WのUSB-CPD(電力供給)3.0/PPSチャージャーソリューション。100Wのソリューションでは、24W/in3以上の電力密度と、低ライン入力でも92.3%の効率を達成したとしている[クリックで拡大]

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