東芝デバイス&ストレージとジャパンセミコンダクターは、不揮発性メモリ(eNVM)を混載できる車載用アナログIC向けプラットフォームを開発した。2022年12月より、同プラットフォームを用いて開発した車載向けICのサンプル出荷を始める予定。
東芝デバイス&ストレージとジャパンセミコンダクターは2022年5月、不揮発性メモリ(eNVM)を混載できる車載用アナログIC向けプラットフォームを開発したと発表した。2022年12月から、同プラットフォームを用いて開発した車載向けICのサンプル出荷を始める予定。
開発した0.13μm世代の車載用アナログIC向けプラットフォームは、用途に合わせて選択が可能な3種類のLDMOS構造や、eNVMをはじめとするさまざまな素子を用意している。これによって、車載向けアナログ回路とeNVMなどを、1チップに集積することが可能になった。しかも、車載用半導体の信頼性規格である「AEC-Q100」のGrade-0に対応している。
LDMOSは、オン抵抗とドレイン−ソース間ブレークダウン電圧の特性が、トレードオフの関係にあり、ドレイン−ソース間ブレークダウン電圧が同じであれば、オン抵抗が小さいほど、素子の性能が優れていることになる。今回は、ドレイン・ソース間に「Stepped-oxide」あるいは「LOCOS」を配置した2種類のLDMOSを用意した。これらはSTI構造のLDMOSに比べて、オン抵抗が最大44%低減することを確認した。
フローディア製のeNVM「Floadia LEE Flash G1」を混載するには、新たにマスクを3枚追加するだけで済むという。アナログ回路内で発生したノイズによるeNVMの動作不具合を防ぐため、レイアウトなどの工夫も行った。
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