南川氏はさらに、こうした状況下で「日本が世界から非常に注目されている」とも言及した。2022年5月には米国のバイデン大統領が来日し、次世代半導体開発に向けた日米の協力などが盛り込まれた共同声明が発表されるなどしたが、南川氏は、「これからポストを担う先端の半導体技術を日本の装置/材料メーカーと開発していく。というようなことが現実になるだろう」と語った。
市場のシェアを見ると、半導体製造装置が日米合計で約70%(米国が38%、日本が32%)、さらに半導体材料は日本だけでシェア約56%で、ウエハーやレジスト、ガスなどは日本がトップシェアを有している。南川氏は、「製造装置と材料という半導体サプライチェーンの重要な部分で大きなシェアを有するという日本の置かれているポジションを、世界が理解した。だから日本と協力しなければならないということになり、世界中が日本に調査しにきている」と説明した。
こうした状況の中、日本政府も現在、下図のように半導体産業育成プロジェクトを進めている。
そのため南川氏は、「半導体装置メーカーは半導体サプライヤーから見ると優先順位が高くないため、長期的な契約を結ぶなど半導体確保の取り組みを進める必要がある」とも指摘していた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.