戸澤氏はさらに、業界の今後について、「一時的なリセッションはあるにしろ、半導体は安全保障の鍵にもなっており、特に主要デバイスに関しては争奪戦が起きる」とした。その一方で需要減退リスクもあることから、「在庫を抱え過ぎてもいけず、商社に持たせるか、自社で持つのか、メーカーと何らかの契約を結ぶか、いろいろな駆け引きが始まってきていると思う」と述べた。さらに、特に中小企業においては部品が入手できないことから資金繰りが悪化し、黒字倒産するといった危惧もあるという。戸澤氏は、「今回の発表資料を作っていても思ったが、戦争や災害、感染症、物価高、円安、人口減少、人材難、需要減など、半導体/電子部品の領域はかつない『ハイパーリスク社会』に入っている」と語った。
また、戸澤氏は、半導体/電子部品業界において「バッファー在庫確保の一般化」「オンライン調達の一般化」「購入ルートの多様化」といった変化が起きていることにも言及。「顧客のマインドセットがコロナを経て大きく変わった」とも説明した。
なお、コアスタッフは長野県佐久市に自動倉庫型ピッキングシステムを導入する物流センターを新設し、2024年度の稼働を予定するほか、従来の製品の真贋判定サービスを強化し、従来のRoHS6物質に加え、フタル酸系の4物質を含んだ「RoHS2」の検査/証明サービスを2022年度中に導入する予定だという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.