三井金属は、薄型基板内蔵キャパシター材料「FaradFlex(ファラドフレックス)」について、生産能力の増強とBCP(事業継続計画)体制の構築を決めた。マレーシア工場における生産能力増強に加え、上尾事業所(埼玉県)でも新たにFaradFlexの生産を始める。これにより、FaradFlexの生産能力は現状の約2.2倍になるという。
三井金属は2022年7月、薄型基板内蔵キャパシター材料「FaradFlex(ファラドフレックス)」について、生産能力の増強とBCP(事業継続計画)体制の構築を決めた。マレーシア工場の増強に加え、上尾事業所(埼玉県)でも新たにFaradFlexの生産を始める。これにより、FaradFlexの生産能力は現状の約2.2倍になるという。
FaradFlexは、通信ノイズ低減できる材料として、ルーター/サーバ機器やスーパーコンピュータ向けの高多層基板、スマートフォン向けMEMSマイクロフォンなどの用途で需要が拡大する。今後も成長が見込めることから、FaradFlexの生産拠点であるマレーシア工場において、生産能力を増強することを決めた。能力増強は2022年10月に完了する予定。
これとは別に、上尾事業所にも新たにFaradFlexの生産設備を導入。生産拠点を2カ所にすることで安定した供給体制を構築する。上尾事業所への生産設備導入は、2023年10月に完了する予定である。
FaradFlexは、厚みが3〜25μmという極めて薄い絶縁層を、厚み18〜70μmの銅箔(はく)で挟み込んだ3層構造の材料である。基板に内蔵されたFaradFlexで、キャパシターを形成することができる。基板に実装するICの直下にキャパシター層を形成することが可能で、通信ノイズを低減することができる。実装する部品点数や基板面積の削減にもつながるという。
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