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» 2022年08月02日 14時45分 公開

SiFiveが日本支社設立へ、いずれは開発も視野に急速に成長するRISC-V市場(1/2 ページ)

RISC-VプロセッサコアIP(Intellectual Property)を手掛ける米SiFiveが、日本法人設立の準備を進めている。早ければ今後1〜2週間以内にも設立が完了する見込みだ。SiFiveジャパンの代表取締役社長は、Xilinx(AMDが買収)の日本法人ザイリンクスジャパンの代表取締役社長を務めていたSam Rogan氏である。

[村尾麻悠子,EE Times Japan]

SiFiveが日本法人設立へ

 RISC-VプロセッサコアIP(Intellectual Property)を手掛ける米SiFiveが、日本法人設立の準備を進めている。早ければ今後1〜2週間以内にも設立が完了する見込みだ。SiFiveジャパンの代表取締役社長には、Xilinx(AMDが買収)の日本法人ザイリンクスジャパンの代表取締役社長を務めていたSam Rogan氏が就任した。同氏は現在、SiFiveの日本および韓国担当バイスプレジデントでもある。

SiFiveのJack Kang氏

 日本では2017年から「RISC-V Day Tokyo」が開催されている。なぜ今、日本法人を設立したのか。SiFiveで事業開発・顧客体験・コーポレートマーケティング担当シニアバイスプレジデントを務めるJack Kang氏は、2022年7月28日に東京都内で開催された記者説明会で、「当社はこれまで、RISC-V Day Tokyoなども含め、さまざまな形で日本の顧客と関わってきたが、日本法人設立は、今が最もベストなタイミングだと考えている」と語った。「日本の顧客各社はやや保守的な面もあり、RISC-Vの重要性や市場動向などを見ていたところもあるかと思う。だが今はまさしくRISC-Vの分水嶺であり、日本市場がRISC-Vの採用に対して“準備が整った”状態なのではないか」(同氏)

 Rogan氏は、「現在も、車載から通信までさまざまな業界のメーカーを訪問しているさなかだが、RISC-Vは非常に“受け”がいい」と強調する。

 SiFiveジャパンでは、まずはRISC-Vの販売とサポートを開始する。Rogan氏は「いずれは開発も視野に入れている。日本は非常に高い品質を求められるので、品質管理部門を設置することも検討している」と説明した。なお、日本ではDTSインサイトが総代理店としてSiFiveのIPや開発ボード、サービスを提供しているが、Rogan氏はSiFiveジャパン設立後もDTSインサイトとの代理店契約は維持していくと述べた。

幅広いアプリケーションを1つのISAでカバーするRISC-V

SiFiveジャパンの代表取締役社長、Sam Rogan氏

 SiFiveは、RISC-Vの開発者らによって設立された企業だ。現在、300以上のデザインウィンを獲得し、100社以上の顧客を持つ。2022年3月にはシリーズFラウンドで1億7500万米ドルを調達し、その結果、企業価値は25億米ドルを超えた。

 RISC-Vの特長はオープンソースのISA(命令セットアーキテクチャ)であることだが、さまざまなアプリケーションを1つのISAでカバーできることもまた大きな利点だ。Kang氏は「Armは過去16年間で17のISAをリリースしてきた。RISC-Vは1つのISAで、小規模から大規模のアプリケーションに対応できる」と強調する。

 現在、SiFiveが提供しているプロセッサファミリーは、組み込み用途に向けた32ビットおよび64ビットCPUコア「Essential」、ネットワーキングやインフラ、エンタープライズに向けた高性能な64ビットCPUコア「Performance」、そしてエッジAI(人工知能)やクラウドにおけるトレーニング/推論向けのAIコア「Intelligence」である。それぞれ11個、4個、2個の製品群がある。これに、近く発表予定の「Automotive」ファミリーが加わる。Kang氏は「性能が同等レベルのArmコアに比べると、RISC-Vコアは30〜40%電力効率がよい」と説明する。

左=幅広い用途に採用されているRISC-Vコア/右=SiFiveが提供するRISC-Vのプロセッサファミリー[クリックで拡大] 出所:SiFive
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