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村田製作所、自動車用チップフェライトビーズを量産1GHz帯までの広帯域ノイズを低減

村田製作所は、最大1GHz帯までのノイズを低減し、最大2.3Aという大電流にも対応できる自動車向けチップフェライトビーズ「BLM21HEシリーズ」を商品化、量産を始めると発表した。

» 2022年11月10日 13時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

材料・構造設計や内部電極を最適化

 村田製作所は2022年11月8日、最大1GHz帯までのノイズを低減し、最大2.3Aという大電流にも対応できる自動車向けチップフェライトビーズ「BLM21HEシリーズ」を商品化、量産を始めると発表した。

BLM21HEシリーズの外観 出所:村田製作所

 自動車や産業用ロボットの制御システムでは、ギガヘルツ(GHz)帯など高周波電波を用いた無線通信の導入が進む。このため、広帯域のノイズに対応できるノイズ対策部品が要求されている。しかも、EV(電気自動車)やHEV(ハイブリッド車)などの駆動回路に用いる部品では、大電流への対応も不可欠となる。

 BLM21HEシリーズは、こうした要求に応えて開発した。材料・構造設計や内部電極を最適化することで、100M〜1GHz帯の広帯域ノイズを低減。同時に、大電流にも対応した。直流抵抗値も製品によっては0.055Ω以下と小さく、発熱を抑えるとともに低消費電力を実現した。外形寸法は2.0×1.25×1.25mm(2012サイズ)である。

 BLM21HEシリーズは、インピーダンス値や定格電流、直流抵抗など、仕様の違いによって12品種を用意した。使用温度範囲は最大125℃品と150℃品がある。また、パワートレイン向け製品は、車載電装部品に求められる信頼性試験規格「AEC-Q200」に準拠しているという。

 BLM21HEシリーズは、V2X(Vehicle to Everything)を構成する制御システムやwBMS(ワイヤレスバッテリーマネジメントシステム)といった車載電源回路、民生用途の電源回路などの用途に向ける。

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