村田製作所は、2030年度までの温室効果ガス(GHG)排出量の削減目標を策定し、国際的イニシアチブ「SBTi(Science Based Targets Initiative)」によるSBT認定を取得した。
村田製作所は2022年1月、2030年度までの温室効果ガス(GHG)排出量の削減目標を策定し、国際的イニシアチブ「SBTi(Science Based Targets Initiative)」によるSBT認定を取得したと発表した。
村田製作所は、「気候変動対策の強化」を重点課題に掲げ、グループ会社全体で省エネルギー化や再生可能エネルギーの利用促進に向けた取り組みを強化している。具体的には、これまで年間に450〜600件(約5万トンのCO2を削減)の省エネ施策を行ってきた。ところが、近年は事業拡大に伴い、GHG総排出量が省エネ施策による削減量を上回るようになってきたという。
そこで同社は、2018年より省エネ施策に加えて、再エネの導入にも取り組んできた。この結果、工場での製品製造や事業所での電力使用などによるGHG排出量(Scope1+2)は、2018年度をピークに減少。2021年度は140万トンとなる見通しだ。さらに、2024年度は128万トン、2030年度は87万トン(2019年度比46%削減)の排出量を目標に掲げた。
Scope3(Scope1+2以外の間接的な排出量)も、環境負荷が低い部資材の選定やリサイクル材の投入を増やすなど、サプライチェーンを通じたCO2削減に取り組む計画である。この結果、2030年度には、2019年度に比べ27.5%の削減を目指す。
再エネの導入も積極的に展開する。具体的には、2021年11月に「金津村田製作所」を村田製作所グループにおける初の100%再エネ工場とし、2022年1月には「Philippine Manufacturing Co. of Murata」を海外拠点初の100%再エネ工場とした。
今後は、他のグループ会社でも再エネの利用拡大に取り組み、事業活動における使用電力の再エネ導入比率を2030年時点で50%に、2050年までには100%とする目標を掲げた。
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