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5G 人からモノへ 〜「未踏の時代」迎えた無線技術 特集
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» 2022年11月30日 13時30分 公開

5GCの国産化と低コスト化に成功、産官学が連携ローカル5Gの実現に向けて

東京大学とインターネットイニシアチブ、APRESIA Systemsおよび富士通は、ローカル5G(第5世代移動通信)の実現に向けて、5Gコアネットワーク(5GC)の「国産化」と「低コスト化」を可能にする技術を開発した。

[馬本隆綱EE Times Japan]

OSSベースに、商用レベルの機能、性能、安定性を実現

 東京大学とインターネットイニシアチブ(IIJ)、APRESIA Systemsおよび、富士通は2022年11月、ローカル5G(第5世代移動通信)の実現に向けて、5Gコアネットワーク(5GC)の「国産化」と「低コスト化」を可能にする技術を開発したと発表した。

 今回の共同研究は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が進める「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先導研究(委託)」の「Local5G/6Gモバイルシステムのオープンソースソフトウェア開発」に基づき、2020年10月〜2022年10月まで行ってきた。

 大手通信キャリア向け5GCは、数千万回線を管理することを想定している。これに対し、今回開発した5GCは、ローカル5G向けに数回線〜数千回線を効率的に管理するコンパクトな実装となっている。オープンソースソフトウェア(OSS)「free5GC」をベースに、商用レベルの機能や性能、安定性を備えた「実用版」である。このため、知財コストの負担も軽いという。

今回開発した5GCのイメージ[クリックで拡大] 出所:NEDO他

 具体的には、IIJがfree5GCに新たな機能を追加。APRESIAと富士通が性能を高め、安定性を検証した。これによって商用レベルの製品品質まで引き上げた。東京大学は、より高度なデータ転送・経路選択を担う機能(UPF)を開発した。

 APRESIAと富士通は、開発した5GCを各社の5G基地局設備や端末設備と組み合わせ、「ローカル5Gシステム」としてそれぞれ製品化し、最新版を継続的に提供していく。IIJは、開発した5GCを用いた複数のローカル5G網と、IIJが仮想移動体通信事業者(MVNO)として提供するパブリック5G網をローミングによって利用できる通信サービスを開発していく。東京大学は、大学発ベンチャー企業が手掛ける「一体型ローカル5Gシステム」に対し、開発した技術を供給する予定である。

APRESIAと富士通が製品化した「ローカル5Gシステム」のイメージ[クリックで拡大] 出所:NEDO他
IIJが推進する、複数の「ローカル5Gシステム」を利用した通信サービスのイメージ[クリックで拡大] 出所:NEDO他

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