日本電気硝子は、主要部材の全てに結晶化ガラス固体電解質を用いた「オール結晶化ガラスの酸化物全固体ナトリウム(Na)イオン二次電池」を開発した。
日本電気硝子は2023年3月、主要部材の全てに結晶化ガラス固体電解質を用いた「オール結晶化ガラスの酸化物全固体ナトリウム(Na)イオン二次電池」を開発したと発表した。
開発品は、電池の主要部材である正極や負極、固体電解質を結晶化ガラスに統一。ガラスの軟化流動性とガラス結晶化を生かし、固体電解質と電極を強固に一体化している。これにより、極めて良好なイオン伝導パスを有する蓄電素子を形成した。蓄電素子は、複数配列し直列でも並列でも自由に構成することができるため、電池モジュールを設計する自由度も高いという。
これまでβアルミナを用いていた固体電解質を結晶化ガラスに置き換えることで、βアルミナや有機系電解液を上回るNaイオン伝導性を実現した。−60〜120℃と低温から高温まで広い範囲で安定して作動することも既に確認している。もちろん、全ての電池材料が無機酸化物で構成されているため、充電状態でくぎやナイフが刺さっても、発火や爆発、有毒ガス発生などのリスクはない。
日本電気硝子は、「第14回国際二次電池展」(2023年3月15〜17日、東京ビッグサイト)の自社ブースで、開発した集積電池の実物や動作デモ、電池を構成する超薄型蓄電素子などを紹介する。
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