RaaS、先端半導体設計プラットフォームを開発へ : 目標はチップの設計、製造を民主化
東京大学やアドバンテストなどが組合員として活動する「先端システム技術研究組合(RaaS:ラース)」は、2023年4月1日より「次世代先端半導体設計プラットフォーム」の研究開発を始めた。
東京大学やアドバンテストなどが組合員として活動する「先端システム技術研究組合(RaaS:ラース)」は、2023年4月1日より「次世代先端半導体設計プラットフォーム」の研究開発を始めた。
イメージ図 出所:RaaS
RaaSは、「チップの設計と製造の民主化」に向けて、最先端の半導体技術を誰でも活用できるよう、製品として売るのではなく、サービスとして提供するための技術を開発している。研究開発の目標として、「専用チップの開発効率を10倍に高める」ことや、「エネルギー効率を10倍に高める」ことを掲げている。
こうした中で例えば、開発効率を高めるために、チップ設計を迅速に行う「アジャイル設計手法」を研究、開発している。開発コストの低減に向けては、組合員が共同利用できる次世代先端半導体開発プラットフォームの開発に取り組む。また、エネルギー効率を高めるため、大手ファウンドリーの7nm以降のCMOSプロセスを活用して、先端SoC(System on Chip)を製造していく予定だという。
今回はRaaSの中でも、東京大学やアドバンテスト、凸版印刷、日立製作所、ミライズテクノロジーズ、理化学研究所の6組合員で活動するシステム系研究部門が、先端半導体開発プラットフォームを共同で開発していく。
半世紀に一度のゲームチェンジが起こる半導体業界、「日本が戦う新しい舞台に」
半導体の設計研究センター「d.lab」センター長、先端システム技術研究組合(略称RaaS:ラース)理事長を務める黒田忠広氏が、SEMIジャパン社長を務める浜島雅彦氏とオンラインで対談。半導体業界の展望や両組織での取り組みおよび半導体製造装置/材料業界に求められることなどを語った。
新興企業の設計コンテスト開催へ、賞品は「Arm IP」
Silicon Catalystは、Armの協力を得て世界規模のSoC設計コンテスト「Silicon Startups Contest」を開催する。受賞者には、15万米ドル相当のArm IPクレジットや、Armのスタートアップ向けプログラムへのフルアクセス権が授与されるという。
2022年欧州特許出願数は過去最多を更新、日本は世界3位
欧州特許庁(EPO:European Patent Office)は「2022年EPO特許レポート」を発表した。EPO全体では19万3460件の出願があり、日本からの出願数は2万1576件で世界3位だった。
RoTシリコン設計のオープンソース化、着実に進行
RoT(Root of Trust)シリコンの設計をオープンソース化すべく、Googleが2019年発表したプロジェクト「OpenTitan」が着実に進行している。プロジェクトの管理を担うlowRISCが、これまでの成果を報告する。
先端/注目半導体デバイス、2028年に55兆円台へ
先端/注目半導体デバイス(13品目)の世界市場は、2022年見込みの約40兆円に対し、2028年は55兆5373億円規模に達する見通しである。データセンター向けサーバや自動車関連の用途が需要をけん引する。富士キメラ総研が予測した。
22年の世界半導体製造装置市場、過去最高の1076億ドル
SEMIは2023年4月12日(米国時間)、半導体製造装置(新品)の2022年世界総販売額が過去最高の1076億米ドルを記録したと発表した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.