先端/注目半導体デバイス(13品目)の世界市場は、2022年見込みの約40兆円に対し、2028年は55兆5373億円規模に達する見通しである。データセンター向けサーバや自動車関連の用途が需要をけん引する。富士キメラ総研が予測した。
富士キメラ総研は2023年4月、先端/注目半導体デバイス(13品目)の世界市場を調査し、その結果を発表した。2022年見込みの約40兆円に対し、2028年は55兆5373億円規模に達すると予測した。データセンター向けサーバや自動車関連の用途が需要をけん引する。
今回の調査では、CPUやGPU、FPGA、DRAMなどの「半導体デバイス」13品目を始め、シリコンウエハー、ターゲット材、フォトレジストなどの「半導体関連材料」13品目、露光装置やエッチング装置などの「半導体関連装置」6品目、プローブカードやICソケットなど「その他部品材料」4品目および、モバイル機器や自動車、サーバなど「アプリケーション」4品目を対象とした。調査期間は2022年11月〜2023年1月。
2022年の先端/注目半導体デバイス(13品目)市場は、PC向け需要が大幅に減少したが、サーバや電気自動車(EV)などに向けた製品が好調に推移、全体では2021年に比べ2.0%増の40兆389億円を見込む。2028年に向けても、サーバ用やEV用が市場拡大に寄与すると予測した。
富士キメラ総研は、今後の注目市場として5品目を上げた。その1つは「サーバ向けアクセラレーター」である。データセンターのサーバ向けが増加している。2022年見込みの2073億円に対し、2028年には5123億円と予測した。
2つ目は、「PCやサーバ向けCPU」である。特にサーバ向け需要は今後も堅調に推移するとみている。市場規模も、2022年見込みの9兆2007億円に対し、2028年は10兆8975億円と予測した。
3つ目は、情報表示機器とADAS関連製品に向けた「車載用SoCおよびFPGA」である。2022年見込みの7360億円に対し、2028年は1兆3680億円の市場規模になると予測した。
4つ目は「DRAM」である。2022年見込みの10兆9000億円に対し、2028年は17兆8000億円と予測した。サーバ向けDDRの需要が市場拡大をけん引する見通しだ。5つ目は「NANDフラッシュ」である。ここでもサーバ向けに期待する。2022年見込みの7兆2500億円に対し、2028年の市場規模は11兆9000億円と予測した。
なお、「半導体関連装置」6品目の市場規模は、2022年見込みの5兆8630億円に対し、2028年は8兆4280億円と予測した。2024年以降は、大手IDMやファウンドリーが生産能力の増強に乗り出すとみている。
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