湖南三安半導体は、「第1回 パワーデバイス&モジュールEXPO」(2024年1月24〜26日/東京ビッグサイト)に出展し、8インチのSiC(炭化ケイ素)ウエハーを展示した。2024年からの本格量産を開始する予定だ。
パワー半導体の開発/製造を行う中国湖南三安半導体は、「第38回ネプコンジャパン」(2024年1月24〜26日/東京ビッグサイト)の構成展として初めて開催された「第1回 パワーデバイス&モジュールEXPO」に出展し、8インチのSiC(炭化ケイ素)ウエハーを展示した。
2024年から8インチSiCのインゴットやエピウエハーの量産を開始する予定で、量産開始時の生産キャパシティーは月産2万枚を見込んでいる。SiC-SBD(Schottky Barrier Diode)やSiC-MOSFETについても、2025年後半から2026年内の提供開始を目指している。
湖南三安半導体は2020年7月、中国最大のLEDチップメーカーである三安光電グループの完全子会社として設立された。主に、SiCやGaN(窒化ガリウム)といった化合物半導体の製造を手掛けている。主要用途は、EV(電気自動車)や民生機器、太陽光発電システムなどで、「既に欧米の大手企業に採用されていて、日本では大手電機メーカーの製品にも使われる見込みだ」(湖南三安半導体の担当者)という。
2023年6月には、親会社である三安光電とSTMicroelectronicsが、SiCパワー半導体の量産に向けた合弁会社/工場を設立すると発表。合弁工場は、湖南三安半導体の既存工場(中国湖南省長沙市)の隣に建設する予定で、2025年第4四半期(10〜12月)に生産を開始し、2028年のフル稼働を目標としている。総投資額は約32億米ドルになる見込みで、そのうち51%を湖南三安半導体が、49%をSTMicroelectronicsが出資する。合弁工場が本格稼働した後の生産キャパシティーは、月産4万枚(8インチウエハー換算)を見込んでいる。
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