ADIがTSMCとの提携を拡大、JASMを通じた長期的な生産能力を確保 : 40nm以下ノードへの注力を可能に
Analog DevicesがTSMCとのパートナーシップを拡大。TSMCの製造子会社であるJASM(Japan Advanced Semiconductor Manufacturing)を通じ、長期的なウエハー生産能力の提供を受ける。
Analog Devices(以下、ADI)は2024年2月22日(米国時間)、TSMCとのパートナーシップを拡大し、生産能力とレジリエンスを強化すると発表した。ADIは、TSMCと特別な取り決めを行い、TSMCの製造子会社であるJASM(Japan Advanced Semiconductor Manufacturing)を通じ、長期的なウエハー生産能力の提供を受ける。
今回の取り決めにより、ADIは長期的なチップ供給の確保および、40nm以下の微細プロセス技術ノードへの注力が可能になるとしている。
ADIはTSMCと30年以上にわたってパートナーシップを組んでいる。ADIは、今回の協業によって、ワイヤレスバッテリーマネジメントシステム(wBMS)やギガビットマルチメディアシリアルリンク(GMSL)アプリケーションを含む、「ADIの重要な事業に対応するファインピッチ技術ノードのキャパシティーを確保するための新たな選択肢が加わることになる」と述べている。また、ADIの製造ネットワークのレジリエンスを高め、外部要因の影響を遮断すると同時に、顧客ニーズに応じた生産量の増加および迅速な拡張を実施する戦略が強化できるとしている。
ADIのグローバルオペレーション&テクノロジー担当エグゼクティブバイスプレジデントであるVivek Jain氏は、「TSMCと協力することで、よりレジリエントな供給によって顧客をサポートし、顧客のニーズや市場環境の変化にさらに迅速に対応し、社会と地球にプラスとなる革新的な製造ソリューションに当社の投資を集中できる」と述べている。
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TSMCの製造子会社であるJapan Advanced Semiconductor Manufacturing(JASM)は、熊本県菊陽町で建設を進めてきた熊本第一工場の開所式を開催した。開所式にはTSMCの創業者であるMorris Chang氏らが出席し、熊本第一工場に寄せる期待を語った。
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TSMC、ソニーセミコンダクタソリューションズ、デンソー、トヨタ自動車は2024年2月6日、TSMCの半導体受託製造子会社Japan Advanced Semiconductor Manufacturing(JASM)の熊本第二工場を建設する計画を正式に発表した。
JASM、材料の国内調達を2030年までに「60%に引き上げ」
半導体関連技術の総合展示会「SEMICON Japan 2023」にて、「日本半導体産業の発展に向けて 半導体を取り巻く先端開発」と題した講演が行われた。本稿では、その中から、Japan Advanced Semiconductor Manufacturing(JASM)社長の堀田祐一氏と、Rapidus シリコン技術本部 専務執行役員 シリコン技術本部長の石丸一成氏の講演内容を紹介する。
ADI、米ビーバートン工場に10億米ドル以上を投資
アナログ・デバイセズ(ADI)は、米国オレゴン州ビーバートンの半導体ウエハー工場を拡張するため、10億米ドル以上の設備投資を行う。工場拡張により生産能力を拡大するとともに、温室効果ガスの絶対排出量を大幅に削減する。
EVの航続距離延長に効く、ADIの最新バッテリー監視IC
アナログ・デバイセズは「人とくるまのテクノロジー展 2023 横浜」で、最新の車載バッテリー監視ICを展示した。セル電圧の測定誤差が低いので、バッテリー残量をより正確に把握できるようになる。
ADI、6.3億ユーロで欧州に新研究開発/製造施設を建設へ
Analog Devicesは2023年5月、アイルランドの拠点に6億3000万ユーロを投じ、新研究開発/製造施設を建設すると発表した。次世代信号処理技術開発を加速する他、欧州でのウエハー生産能力が3倍となる見込みだという。
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