富士電機とRobert Bosch(ロバ―ト・ボッシュ/以下、ボッシュ)が、電動車(xEV)向けで互換性のある炭化ケイ素(SiC)パワー半導体モジュールを開発する。2025年12月に合意を発表した。
富士電機とRobert Bosch(ロバ―ト・ボッシュ/以下、ボッシュ)は2025年12月、電動車(xEV)向けで互換性のある炭化ケイ素(SiC)パワー半導体モジュール開発で合意したと発表した。
ハイブリッド車(HEV)や電気自動車(EV)などxEVの普及が進む中、そのインバーターシステムの小型/軽量化および航続距離の延伸の実現に向け、SiCパワー半導体を採用したパワーモジュールへの期待も高まっている。
富士電機のxEV向けSiCパワー半導体モジュールは、独自のパッケージング技術を採用し、高電力密度による小型/高効率なインバーターシステムの実現に貢献。搭載するチップサイズや枚数を柔軟に変更することで、自動車メーカーの幅広い電力要件や回路構成に対応できるとしている。
両社は今後、パッケージの外形寸法や端子位置などに機械的な互換性を持たせたSiCパワー半導体モジュールの提供に向けた開発を行う。これによって、顧客はいずれのモジュールも機械的な作業なくインバーターシステムに組み込め、設計期間の短縮および調達先のマルチソース化が実現できる。
さらに両社は、SiCパワー半導体モジュールをインバーターシステムに組み込む際の冷却器設計や各種端子接合に関するユーザーアプリケーション技術について共同で開発し、顧客に対する技術サポートを行う予定だという。
ボッシュは発表文の中で「駆動系の電動化は、高電力密度、信頼性、インバーターへの円滑な統合を兼ね備えた革新的なパワーモジュールの需要をけん引している。同時に、自動車メーカーは複数のサプライヤーからこれらのモジュールを調達することで、サプライチェーンの安全性を確保したいと考えている」と、両社の協業の背景を説明。同社の最新世代パワーモジュール「PM6.0」および、さまざまなな機能強化を導入する「PM6.2」について紹介している。
ボッシュのパワー半導体/モジュール事業部門シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネジャーであるRalf Bornefeld氏は「現在の急速な自動車生産において、部品レベルでの技術パラメーターの一貫性は重要だ。市場投入までの時間を短縮し、エンジニアリングの労力を削減するためには、パッケージ寸法、接続レイアウト、冷却インタフェースの相違を可能な限り小さく抑える必要がある」とコメントしている。
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