信越化学工業は2024年4月9日、半導体露光材料の拡大に向け、同事業で4番目となる新工場を群馬県伊勢崎市に建設すると発表した。敷地面積は約15万平方メートルで、2026年までの完成を目指す。投資総額は約830億円を見込んでいる。
信越化学工業は2024年4月9日、半導体露光材料事業の拡大に向け、新工場を群馬県伊勢崎市に建設すると発表した。同事業では、新潟県、福井県、台湾雲林県に続く4番目の拠点となる。約15万平方メートルの事業用地を取得し、製造および開発拠点を建設する計画だ。生産する製品は、既存工場でも生産しているフォトマスクブランクス、ArFレジスト、多層膜材料、EUV(極端紫外線)レジストなどを予定している。
同社は、新工場を半導体材料の先進拠点として位置付け、今後も段階的に追加投資を行う計画だ。第1期の投資は全額自己資金で約830億円(事業用地代を含む)を見込んでいて、2026年までの完成を目指す。第2期以降について、同社広報は「現在は何も決まっていない状況だが、半導体露光材料分野は今後も成長が見込まれるため、市況を見ながら積極的に投資をしていく」とした。
新拠点設立を決めた理由について、同社広報は「国内の既存工場は新潟県、福井県と同じ地域(日本海側)にあるため、地震などの自然災害による事業停止リスクがある。今後も高い需要が見込まれる半導体露光材料製品の安定供給に向け、既存工場とは少し離れた場所に第4の生産拠点の新設を検討していた」とし、伊勢崎市に決定した理由については「信越化学工業は、戦前から約80年間、シリコーン樹脂の製造を群馬県で行っているため、土地にゆかりがある。また、群馬県および伊勢崎市の斡旋(あっせん)も受けたため群馬県伊勢崎市に決定した」と語った。
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