今回は「(2)3端子貫通型フィルタの接続と実装のポイント」の概要を説明する。3端子貫通型フィルタを電源ラインに接続する2つの方法と、それぞれの用途を解説する。
電子情報技術産業協会(JEITA)が3年ぶりに実装技術ロードマップを更新し、「2022年度版 実装技術ロードマップ」(書籍)を2022年7月に発行した。本コラムではロードマップの策定を担当したJEITA Jisso技術ロードマップ専門委員会の協力を得て、ロードマップの概要を本コラムの第377回からシリーズで紹介している。
第448回から、第4章「電子部品」の概要説明を始めた。前回は第4章第1節第3項「4.1.3 部品実装・設計時の注意点」の2番目の項目である「4.1.3.2 電気性能」の前半をご紹介した。この項目は「(1)インダクタ実装時の注意点(チップインダクタの実装のポイント)」と「(2)3端子貫通型フィルタの接続と実装のポイント」で構成されており、前回は「(1)インダクタ・・・」の概要を述べた。
今回は「(2)3端子貫通型フィルタの接続と実装のポイント」の概要をご説明する。3端子貫通型フィルタは、本シリーズの第74回で紹介した「三端子型コンデンサ」と基本的に同じ部品だ。コンデンサとしても、フィルタとしても使える。入力端子、接地端子、出力端子を備えており、低い等価直列インダクタンス(ESL)を特徴とする。
3端子貫通フィルタは普通、電源ラインに接続して使う。接続の方法には直列接続(フィールドスルー接続)と並列接続(シャントスルー接続)があり、それぞれ用途が異なる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.