Intelは2024年4月19日(米国時間)、高NA(開口数)EUV(極端紫外線)露光装置のプロトタイプ「TWINSCAN EXE:5000」の組み立てを完了したと発表した。装置は、米国オレゴン州ヒルズボロの「Fab D1X」に設置されていて、「Intelの将来のプロセスロードマップの生産に向けて現在、校正段階に入っている」という。
Intelは2024年4月19日(米国時間)、高NA(開口数)EUV(極端紫外線)露光装置のプロトタイプ「TWINSCAN EXE:5000(以下、EXE:5000)」の組み立てを完了したと発表した。装置は、米国オレゴン州ヒルズボロの「Fab D1X」に設置されていて、「Intelの将来のプロセスロードマップの生産に向けて現在、校正段階に入っている」という。
Intelのフェロー兼Intel Foundryのロジック・テクノロジー開発部門リソグラフィー・ハードウェア・ソリューション担当ディレクターであるMark Phillips氏は、「高NA EUVが加わり、当社はリソグラフィー技術において業界で最も充実した選択肢を手にした。2020年代後半にかけ、Intel 18Aの先にあるプロセス技術を見据えて前進することが可能になる」とコメントしている。
ASMLのEXE:5000は、光を集める能力の尺度であるNAを、従来の0.33から0.55に向上させた初の高NA EUV露光装置で、既存装置より1.7倍の微細化と2.9倍のトランジスタ密度向上が達成可能となるという。なお、EXE:5000は研究開発/試作用の装置で、解像度やスループットが向上した量産向け装置「EXE:5200」は2025/2026年の出荷が予定されていて、こちらもIntelが他社に先駆け発注したことを発表している。
同装置は、価格が既存のEUV露光装置の倍以上に値する3億5000万ユーロ(約3億7300万米ドル/576億円)と高額であるとされている。また、ASMLは最近その特長などの情報も公開(下記リンク参照)、サイズが14m×4m×4m、重量が150トン以上(今回のIntelの発表で165トンと説明されている)などと巨大なシステムであることなども明かしている。
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