長きにわたり続いてきた「2022年度版実装技術ロードマップ」の解説シリーズは、今回で最終回となる。今回は、基板対基板コネクタと光コネクタの動向を解説する。
電子情報技術産業協会(JEITA)が3年ぶりに実装技術ロードマップを更新し、「2022年度版 実装技術ロードマップ」(書籍)を2022年7月に発行した。本コラムではロードマップの策定を担当したJEITA Jisso技術ロードマップ専門委員会の協力を得て、ロードマップの概要を本コラムの第377回からシリーズで紹介している。
第448回からは、第4章「電子部品」の概要説明を始めた。この章は「4.1 SMD部品」と「4.2 基板内蔵部品」「4.3 コネクタ」の3つの節で構成される。前々回と前回は「4.2 基板内蔵部品」の概要をご報告した。今回は「4.3 コネクタ」の概要をご紹介する。
「4.3 コネクタ」は、「4.3.1 端子間ピッチの動向」と、「4.3.2 光コネクタ」で構成される。「4.3.1 端子間ピッチの動向」は、基板対基板接続用コネクタの端子間ピッチを意味する。「4.3.2 光コネクタ」の光コネクタとは、光ファイバケーブル同士を接続する部品を指す。
基板対基板コネクタの端子間ピッチは、2010年から2026年までの推移を推定あるいは予測している。小型コネクタのボリュームゾーン品と先端性能品、中型コネクタのボリュームゾーン品と先端性能品にそれぞれ分けて図解した。
小型コネクタのボリュームゾーン品は、端子間ピッチが緩やかに狭くなってきた。2010年代は「0.4mm〜0.5mm未満」が主流であったのに対し、2020年代前半は「0.3mm〜0.4mm未満」が主流となっている。小型コネクタでも先端性能品は、挟ピッチ化を先導してきた。2010年代前半の「0.4mm〜0.5mm未満」から2010年代後半の「0.3mm〜0.4mm未満」、2020年代前半の「0.3mm未満」と主力のピッチが狭くなった。
中型コネクタはそもそもサイズが小型コネクタに比べて大きく、端子間ピッチが広い。ボリュームゾーン品の端子ピッチは「0.5mm〜0.8mm未満」の範囲で推移してきた。先端性能品は2010年代前半が「0.5mm〜0.8mm未満」、2010年代後半以降が「0.5mm未満」と緩やかにピッチが狭くなっている。
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