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TSMCがドイツ工場の起工式 自動車、産業向け半導体製造16/12nm FinFET技術など採用

TSMCは2024年8月20日(ドイツ時間)、ドイツ・ドレスデンに計画する半導体工場の起工式を行った。TSMCの28/22nmのプレーナーCMOSおよび、16/12nmのFinFETプロセス技術を導入した300mmウエハー工場となり、本格稼働時の生産能力は月産ウエハー4万枚となる予定。2027年末までの生産開始を目指している。

» 2024年08月21日 16時32分 公開
[永山準EE Times Japan]

 TSMCは2024年8月20日(ドイツ時間)、ドイツ・ドレスデンに計画する半導体工場の起工式を行った。TSMCの28/22nmのプレーナーCMOSおよび、16/12nmのFinFETプロセス技術を導入した300mmウエハー工場となり、本格稼働時の生産能力は月産ウエハー4万枚となる予定。2027年末までの生産開始を目指している。

 TSMCのドレスデン工場は、同社がInfineon Technologies(以下、Infineon)、NXP Semiconductors(以下、NXP)、Robert Bosch(以下、Bosch)と合弁で設置(合弁会社、European Semiconductor ManufacturingCompany:ESMCを設立)するもので、TSMCは2023年8月にその建設計画を正式に発表していた。Boschのドレスデン工場の近隣に建設される予定で、約2000人のハイテク専門職の直接雇用を創出する見込みだという。

 工場への投資総額は100億ユーロを超え、ドイツ政府が50億ユーロの支援を行う。欧州委員会は同日、ドイツ政府によるこの補助金を承認したことを発表した。起工式にはTSMCの会長兼CEO(最高経営責任者)であるC.C. Wei氏やInfineonのCEO、Jochen Hanebeck氏ら企業側の代表者の他、ドイツ首相のOlaf Scholz氏や欧州委員会委員長であるUrsula von der Leyen氏らも出席した。

 TSMCのC.C. Wei氏は、「当社はBosch、Infineon、NXPらパートナーとともに、急成長する欧州の自動車および産業分野の半導体ニーズに対応するため、ドレスデン工場を建設する。この最新鋭の製造施設によって、TSMCの高度な製造能力を欧州の顧客やパートナーに届けることができ、地域内の経済発展を促し、欧州全体の技術進歩を促進していく」とコメントしている。

 Boschの取締役会長を務めるStefan Hartung氏は、「Boschは、パートナーであるTSMC、Infineon、NXPと緊密に協力していくことを楽しみにしている。われわれは共に、重要な産業において欧州を飛躍的に前進させ、先進的なチップをこの地の産業企業が利用可能にする」と述べている。

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