Core Ultra 200VもIntelの他のプロセッサ製品と同様に、コアは性能を重視する「P-Core(Performance Core)」と効率を重視する「E-Core(Efficient Core)」を組み合わせている。
Core Ultra 200Vでは、P-Coreに「Lion Cove」(開発コード名)を採用した。Lion Coveではパフォーマンスと面積効率を重要視し、ハイパースレッディングを廃止するなど、マイクロアーキテクチャを全面的に刷新している。安生氏はハイパースレッディングの廃止について「PPA(Power, Performance, and Area)を最大化するにあたってハイパースレッディングは効率が悪く、性能が向上したE-Coreをきちんと活用すれば性能は上がるという総合的な判断だ」と説明した。
P-Coreはこの他に、クロック間隔を16.67MHzに細分化したり、実行ポート数を12から18を増やしたりといったアーキテクチャ再構築を行っている。前世代品と比較すると性能は14%、消費電力当たりの性能も10〜18%向上したという。
E-Coreには「Skymont」(開発コード名)を採用した。Meteor Lakeでは通常のE-Coreと低消費電力のE-Coreと2種類に分かれていたアーキテクチャを1本化している。分岐予測を改良したほか、キュー深度を高めたことで並列処理を増大させ、「Intelで最もパフォーマンス効率の高いアーキテクチャ」だとする。Meteor Lakeに採用した「Crestmont」(開発コード名)と比べ、シングルスレッド性能は1.68倍、マルチスレッドでの最大性能は4倍に向上したという。
さらに、スレッド実行を最適なコアに振り分ける「スレッド・ディレクター」も強化し、「PCメーカーがそれぞれのニーズに応じてチューニングしやすいようにする」(安生氏)とした。
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