タイコ エレクトロニクス ジャパンが、2024年10月1日付で社名を「TE Connectivity Japan」に変更する。同社は9月20日に記者説明会を開催。社長の鶴山修司氏らが社名変更の背景や注力事業分野での取り組みについて説明した。
TE Connectivityの日本法人であるタイコ エレクトロニクス ジャパン(以下、TEジャパン)は2024年9月20日、都内で会見を開き、同年10月1日から「TE Connectivity Japan」に社名変更すると発表した。
TEジャパン 社長/職務執行者 兼 日本ASEAN地域 オートモーティブ事業部 VP&GMの鶴山修司氏は、社名変更の目的について「TE Connectivity Japanという社名には、当社の使命である『世界をつなぎ、未来をつなぐ』という思いが込められている。社名を『TE Connectivity』ブランドに統一することで、グローバルとしての一体感を強化するとともに、地域に合わせたアプローチで事業発展を目指す」と説明した。また、社名変更のタイミングについては「10年以上前から社名変更を検討していたが、さまざまな事情から実現が難しかった。現在、欧州/中国を中心にEV(電気自動車)市場が急速に発展している。日本でも2025年にEV市場が急激に拡大し、当社のビジネスも大きく成長すると考えている。大躍進の年を迎えるに当たり、社名変更を通じて、『TE Connectivity』という1つの大きな会社であるという認識を強調したかった」と語った。
TE Connectivityは、コネクターやセンサーなどの製造/販売を行うグローバル企業で、8万5000人以上の従業員を抱える。日本法人の従業員数は公開していないものの「最近3桁から4桁に増えたところで、そのうち、約7分の1がエンジニアだ」(鶴山氏)という。同社は、社名変更に伴い採用を強化する方針を示していて、2024年10月1日からは経済団体連合会にも加入する。
鶴山氏は、今後の採用戦略について「性別や国籍、専門を問わず採用を拡大し、数年で10〜20%増員していく予定だ。掛川工場(静岡県掛川市)では、2024年末までに100人規模の増員を予定している」と述べた。また、設備投資については「TE Connectivityは、アジア市場を成長市場と捉え、2024年度(2024年9月期)には2022年比で3倍の投資を行った。2025年度(2025年9月期)も2024年と同等以上の投資を計画している」と述べた上で、EVを中心に今後の発展が予想される日本市場において新拠点を設立する可能性も示唆した。
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