300mmファブ装置投資、今後3年間で過去最高額に : 2025〜27年に4000億米ドルを投資 (2/2 ページ)
分野別の投資額予測も行った。ファウンドリー分野向けは、3年間で約2300億米ドルに達する見通し。その多くは「3nm未満の最先端ノードに対する投資」と「成熟ノードへの継続的投資」である。最先端ノードへの投資はAIアプリケーション向け、22nmおよび28nmといった成熟ノードへの投資は車載エレクトロニクスやIoTアプリケーション向けの需要増に対応する。
ロジックおよびマイクロ分野向けは、3年間の装置投資額として1730億米ドルと予測した。メモリ分野向けは3年間で1200億米ドルを超える投資額を見込む。この内訳は、DRAM関連装置への投資が750億米ドルを超え、3D NANDへの投資は450億米ドルに達する見通し。
この他、パワー関連分野向けの装置投資額は、今後3年間で300億米ドルを超える。このうち、化合物半導体向けが約140億米ドルを占めるとみている。また、アナログおよびミクストシグナル分野に向けた3年間の投資額は230億米ドル、オプト/センサー分野に向けた3年間の投資額は128億米ドルと予測した。
SEMIのプレジデント兼CEOを務めるAjit Manocha氏は、「2025年に予想される世界的な300mmファブ装置投資額の急増が、半導体製造投資の記録的な3年間の土台となるだろう。AIアプリケーションに向けた最先端技術や、車載およびIoTアプリケーションに向けた成熟技術からの世界的なチップ需要の急増が、半導体製造装置の投資を押し上げている」と述べた。
なお、最新レポート「SEMI 300mm Fab Outlook to 2027 」には、世界中にある420の300mmファブ/ラインに関する情報を収録。このうち、79は高い確率で2024年から2027年の期間に生産を開始する予定だという。
「半導体産業で全国を連携」 SEMI設立の協議会が初会合
2024年10月8日、「全国半導体地域連携協議会」の第1回会合が都内で開催され、58の自治体/団体が参加した。同協議会は、半導体産業による地域経済の活性化を目的としてSEMIが2024年9月に設立した。
世界半導体市場規模、過去最高を更新 24年8月
米国半導体工業会によると、2024年8月の世界半導体売上高は前年同月比20.6%増の531億米ドルと、過去最高を記録したという。
NVIDIAの「GPU祭り」はまだ序章? 生成AIブームは止まらない
NVIDIA製GPUの需要が高まる“GPU祭り”は、今後どうなっていくのだろうか。本稿では、AI(人工知能)サーバの出荷台数のデータを読み解きながら、NVIDIAの“GPU祭り”の行く末を予想する。
カナダと米ニューヨーク州が「半導体回廊」を強化
カナダのケベック州ブロモンに拠点を置くMiQro Innovation Collaborative Centre(C2MI)と、米国ニューヨーク州アルバニーの半導体研究開発促進組織であるNY CREATES(New York Center for Research, Economic Advancement, Technology Engineering and Science)が、パートナー提携を発表した。カナダとニューヨーク州の半導体業界とのつながりを強化する狙いだ。
「欧州半導体法」で主導権争いに加わるEU 世界シェア20%を目指す
EUは「欧州半導体法」を制定し、半導体業界における競争力とレジリエンス強化を目指している。同法に基づいて430億ユーロの資金が調達される予定で、既に複数の工場や研究開発施設の建設プロジェクトが進行している。
先端パッケージでリードを狙う米国、研究開発に16億ドル投入
米国商務省は、先端パッケージングの国内生産能力の確立を加速するため、最大16億米ドルを投じると発表した。研究開発/試作プロジェクトを公募し、対象プロジェクトには1件当たり約1億5000米万ドルを拠出する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.