応用分野別の売り上げを見ていこう。WDは売り上げを3つの分野に分けて公表している。すなわち、「クラウド(Cloud)」(パブリックあるいはプライベートのクラウド向け)、「クライアント(Client)」(直接販売、あるいは代理店経由の販売によるOEM向け)、「コンシューマー(Consumer)」(リテールその他の販売チャンネルによる一般消費者向け)、の3つである。
「クラウド」分野の売上高は前期比4%減、前年同期比38%増の20億700万米ドルとなった。クラウド分野が全体の売り上げに占める比率は87%である。
「クライアント」分野の売上高は前期比2%減、前年同期比2%減の1億3700万米ドルである。企業全体の売上高に占める比率は6%とかなり少ない。「コンシューマー」分野の売上高は前期比13%減、前年同期比4%減の1億5000万米ドルである。全体の売上高に占める比率は7%とクライアント分野と同様に少ない。
HDD製品の出荷状況をもう少し詳しく見ていこう。出荷台数はクラウド向けが830万台、クライアント向けが190万台、コンシューマー向けが190万台である。それぞれ前の四半期と比べて100万台減、20万台減、20万台減となった。HDD全体の出荷台数は1210万台で、前四半期から140万台減少した。2024年第3四半期(2024年1〜3月期)以降の傾向を見ると、全体では横ばい、クラウド向けが漸増、クライアント向けが漸減となっている。
HDD製品の平均販売価格(ASP)は179米ドルである。前四半期の172米ドルからは7米ドル上昇した。HDD製品の総出荷記憶容量は前の四半期と比べて6%減少した。
(次回に続く)
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