デンカは2025年5月、放熱ベース板「アルシンク」の生産設備を増強すると発表した。大牟田工場(福岡県大牟田市)と中国の電化電子材料(大連)で増産に向けた投資を行う。これらの設備が稼働する2027年後半には、アルシンクの生産能力が約1.3倍に拡大する。
デンカは2025年5月、放熱ベース板「アルシンク」の生産設備を増強すると発表した。大牟田工場(福岡県大牟田市)と中国の電化電子材料(大連)で増産に向けた投資を行う。これらの設備が稼働する2027年後半には、アルシンクの生産能力が約1.3倍に拡大する。
アルシンクは、アルミニウムとセラミックスからなる複合材料。セラミックス基板に近い熱膨張率や、窒化アルミニウム(AlN)と同等以上の熱伝導率を兼ね備えている。これらの特長から、電鉄向けインバーター用パワーモジュールの放熱用途などで多くの採用実績を持つ。
今後も、高速鉄道網の整備が世界的に進むとみられる。これに加え、再生可能エネルギー分野で、直流送電向け需要が拡大する見通しから、供給責任を果たすためアルシンクの増産投資を決めた。
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