図2はSwitch 2の基板の裏面(プロセッサが搭載されている側とは反対)である。詳細は掲載しないが、Switch 2のメイン基板には機能半導体がトータルで21個搭載されている。21個のうち、日本メーカーのチップは3個、米国製が9個、台湾製が4個となっている。Air FanのMotor Driver ICなどもカウントに入れれば台湾製のチップはさらに多い。基板裏面には256GB(ギガバイト)のストレージメモリ(前機種では64GB)、ルネサス エレクトロニクスの電源系IC、詳細は記載しないが、AI系チップ(開封解析済み)やオーディオ系チップなどが設置されている。
図3は基板のプロセッサ側の様子である。右上にメインのプロセッサ、DRAMが2個、セキュアチップ、6軸モーションセンサー、インタフェース系チップなどが並んでいる。プロセッサは米NVIDIAの社名ロゴと「GMLX30-A1」の型名が刻印されている。DRAMはSK hynixの6GB LPDDR5Xが2個、トータルで12GBだ(前モデルではトータル4GBのLPDDR4X)。メモリは前モデルに対してストレージで4倍、DRAMで容量が3倍となっている。セキュアチップは開封解析済だが本報告では配線層ありのシリコン外観写真のみを掲載する(詳細は有償のテカナリエレポートに掲載)。
図4はSwitch 2の基板の接続関係である。メインの基板中心の集中制御構造になっている。基板の四方に端子があり、オーディオ系、電源系、ディスプレイなどに接続されている。
年間数十台のスマートフォンやPC(ラップトップ、デスクトップ、ミニPC)を分解・解析している経験からも、Switch 2はモバイル機器だが、スマートフォンの発展形ではなく、ポータブルPCの系統の構造であることが明らかだ。ASUSから発売されるポータブルゲーミングPC「ROG Ally」などに似た構造になっている。実際、Switch 2には、USBなどのインタフェースチップはPCで採用事例の多い台湾REALTEKやGENESYS、他にも、米Analog Devices、Texas Instrumentsなど、PCではおなじみのチップが多数搭載されている。スマートフォンと共通使用のチップはモーションセンサーとメモリだけだ。
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