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Infineon、Marvellの車載イーサネット事業を買収完了SDV向けの能力強化

Infineon Technologiesによる、Marvell Technologyの車載イーサネット事業の買収が完了した。買収額は25億米ドルだ。Infineonは「今回の買収によってソフトウェア定義車向けのシステム能力を増強し、車載アプリケーション向けのマイクロコントローラー分野での主導的地位をさらに拡大する」と述べている。

» 2025年08月15日 16時11分 公開
[永山準EE Times Japan]

 Infineon Technologies(以下、Infineon)は2025年8月14日(ドイツ時間)、Marvell Technology(以下、Marvell)の車載イーサネット事業の買収を完了したと発表した。買収額は25億米ドルだ。Infineonは「今回の買収によってソフトウェア定義車(SDV)向けのシステム能力を増強し、車載アプリケーション向けのマイクロコントローラー分野での主導的地位をさらに拡大する」と述べている。

 今回の買収は、2025年4月に両社が発表したものだ。Marvellの車載イーサネット事業は米国、ドイツ、アジアに主要拠点を置き、数百人の高度な技術を持つ従業員が所属。今回の買収にはMarvellが展開してきた「Brightlane」ブランドの製品ポートフォリオ(PHYトランシーバーやスイッチ、ブリッジ製品)および関連資産が含まれるという。

 MarvellのBrightlane製品ポートフォリオは100Mbps(メガビット/秒)から10Gbpsまでのネットワークデータレートに対応するほか、現在および将来の車載ネットワークに必要なセキュリティと安全機能を提供できるとしている。また同事業は、2030年まで約40億米ドルの採用確定済みプロジェクトと強力な技術革新ロードマップを有しているといい、Infineonは、2025年に同事業で2億2500万〜2億5000万米ドルの売り上げおよび約60%の粗利益率を見込む。

 InfineonのCEOを務めるJochen Hanebeck氏は「今回の買収は、車載半導体市場トップの地位を大幅に強化するとともに、収益性の高い成長戦略を後押しするものだ。より包括的なポートフォリオを基に、Infineonは顧客やパートナーとともにSDVへの移行を推進する。それに加え、この買収はヒューマノイドロボットのようなフィジカルAIの分野で新たな機会を創出する」と述べている。

 同事業は、Infineonがオートモーティブ事業部内に新たに設立する「イーサネットソリューションズ」ビジネスラインに集約される。

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