ソシオネクストはこうした状況から、2025年度通期予想を前回(2025年4月時点)から変更した。中国の車載向け新規量産品は当初予想よりも前倒し、かつ大きくなる見込みといい、売上高は前回予想比150億円増で前年度比1%増となる1900億円に上方修正した。一方、営業利益は前述の製品粗利益の悪化および先行開発費増によって同40億円減の100億円に、純利益も同38億円減の67億円にそれぞれ下方修正した。前期比では営業利益は60%減、純利益は66%減となり、減益幅が拡大する。
なお前提となる為替レートは、上期は実績レート(1米ドル=146円)だが、下期は従来の1米ドル=130円から変更していない。そのため年間平均為替レートは1米ドル=138円だ。
2025年度上期売り上げの内訳をアプリケーション別にみると、新規品の量産が始まりつつあることから、オートモーティブ分野の割合が増えている。NRE売り上げは、データセンター/ネットワーク分野の比率が上がっている。地域別では、製品売り上げは新規品の量産が始まりつつあることから中国向けの割合が増加。NRE売り上げは、データセンター/ネットワーク分野やオートモーティブ分野での開発が進み、米国向けの割合が高水準を維持している。
プロセス別では、売り上げ/NRE売り上げともに先端テクノロジー向けの比率が高い水準を維持。NRE売り上げは3〜7nmプロセスが83%になっている。また、引き続き5nm以下が全体の過半を占めているという。
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