図9はDJIから2025年11月に発売されたばかりの「DJI Neo 2」である。内部のプロセッサなどは前機種のNEOのものを使用せず、新チップに総入れ替えしている。LiDARも搭載され、より安全にフライトできるようになっている。DJI機はハイエンドから、エントリーモデルまで衝突回避のカメラ、LiDARを搭載する。2025年のドローンの特徴と言っていいだろう。内部はDJIの新プロセッサと、中国UNICORE社のGNSSチップ、AIC社の通信チップなど多くの中国チップが搭載されている。最終製品と半導体が一体となって開発されるチップが多いので、性能、機能面でも欧米日チップに匹敵する、もしくはそれ以上の内容となっているようだ。
図10は日本のジーフォースが2025年7月に発売したドローン「LEVIO」だ。100g以下の空撮ドローンである。内部はほぼ中国チップ。通信はAIC社、マイコンはPUYA社とMM社など。中国製チップの“展示会場”のような構成になっている。多くを語りたい気持ちもあるが、分解し、エビデンスを報告することに今回も徹したい。2025年のドローン、本体も中国製が圧倒的に多いが、内部も同様に中国製が圧倒するものになっている。
次回は2025年のスマートウォッチを5機種ほど取り上げたい。
まるでAppleチップの「展示会場」 iPhone Airを分解
Xiaomi 15S Proを分解、10年かけて磨き続けた半導体開発力
チップ分解で20年をたどる 「万華鏡」のように変化し続ける半導体業界
2025年は数年に一度の「ビッグチェンジ」イヤー、NVIDIAとAMDの最新GPUを分解
「Switch 2」を分解 NVIDIAのプロセッサは温存されていた?
M3 Ultra搭載「Mac Studio」を分解 M3 Maxとはどう違う?Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング