ニコンは「SEMICON Japan 2025」で、微細な3次元形状を高速かつ高精度に測定できる画像測定システム「NEXIV VMF-Kシリーズ」を展示した。半導体パッケージ基板の検査や品質管理などの用途を想定する。
ニコンは「SEMICON Japan 2025」(2025年12月17〜19日、東京ビッグサイト)で、3次元(3D)形状の微細寸法も測定できる画像測定システム「NEXIV(ネクシブ) VMF-Kシリーズ」を展示した。コンフォーカル光学系を搭載し、二次元寸法と高さ寸法を自動で一括測定(顕微鏡で見えている範囲を一括測定)する。これにより、スループットが従来機種の「NEXIV VMZ-K」シリーズに比べて約1.5倍に上がったことが大きな特徴だ。
NEXIV VMF-Kシリーズの用途の一つが、半導体パッケージ基板の検査だ。半導体パッケージ基板は、L/S(ライン/スペース)やビア径、マイクロバンプ、ワイヤボンディングなど測定箇所が非常に多い。さらに、先端パッケージでは、L/Sやビア径が微細になり、マイクロバンプのピッチも縮小していく。半導体の検査工程では、それらを高速かつ高精度に測定できる技術や装置へのニーズが高いとニコンは説明する。
そうした課題に応えるべく開発されたのがNEXIV VMF-Kシリーズだ。ステージサイズが300×400mmと650×550mmの2機種をそろえた他、光学倍率は、従来の30倍に加え、45倍モデルを追加している。これにより、先端パッケージにおいてL/S 2μm以下の微細な線幅も測定できるようになっている。「材料や素材にもよるが、L/S 1.5μmも測定できる」(ニコン)という。
SEMICON Japanでは、ニコンが2025年7月に受注を開始した後工程向け露光装置「DSP-100」で露光したパッケージ基板を測定するデモを披露した。
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