太田氏は「社長として注力するのは、キオクシアのミッションである『記憶で世界を面白くする』を継続して実行することだ。これからのデジタル社会、特に生成AIが基盤になる社会の発展や、ますます複雑化、高度化する社会課題の解決に、キオクシアの技術革新を通じて貢献し、企業価値の向上を目指したい」とする。
太田氏によると、キオクシアではNANDフラッシュ市場の進化を3つのフェーズに分けて考えているという。「フェーズ1は、デジタルカメラの電子機器にメモリカードが採用されるようになった2000年代で、記憶容量の拡大が求められた。フェーズ2は、スマートフォンやPC、サーバにもNANDフラッシュが搭載されるようになった2010年代で、記憶容量に加え信頼性の高さが求められた」
そして「2026年現在、生成AIがけん引するフェーズ3に突入していて、大容量と高信頼性に加え、高性能と低消費電力が求められている。またAI市場では、エッジデバイス分野への拡大や、大容量かつ高性能なNANDフラッシュが鍵を担う推論システムの拡大が期待されている。必要なニーズをとらえた製品開発を加速するとともに、いちはやく最新製品を提供すべく、NANDフラッシュからSSDまで一気通貫で開発できる体制を強化する」と語る。
酸化物半導体を用いたDRAM技術「OCTRAM(Oxide-Semiconductor Channel Transistor DRAM)」をはじめとした、新たな半導体メモリの研究開発も推進すると説明。製造面では、引き続き市場成長に沿った設備投資を継続しつつ、工場のDX(デジタルトランスフォーメーション)化や生成AIを活用したスマートファクトリー化を進め、投資効率、生産効率のさらなる向上を目指すとした。
また、サプライチェーンリスクに対するレジリエンス強化や、各市場におけるパートナー企業との関係強化、人材育成の強化も進めていくという。
「キオクシアは生成AIによる社会変革を支える中心的な企業として、今後も社会の発展に貢献できると考えている。そのために、強みである技術開発力や製造力、営業力にさらに磨きをかけ、それぞれの強化、向上のために、持てる力の全てを注ぐ所存だ」(太田氏)
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