ジャパンディスプレイ(以下、JDI)は「Smart Sensing 2026」(2026年6月10〜12日、東京ビッグサイト)に出展し、面センサーやBPU(Biological Processing Unit)など、同社のディスプレイ技術を活用した独自のセンサーソリューションなどを紹介した。
ジャパンディスプレイ(以下、JDI)は「Smart Sensing 2026」(2026年6月10〜12日、東京ビッグサイト)に出展し、同社のディスプレイ技術を活用した独自のセンサーソリューションなどを紹介した。
JDIは「BEYOND DISPLAY」戦略を掲げ、同社のディスプレイ技術を生かした新規事業の立ち上げを進めている。その一環として、液晶や薄膜トランジスタ(TFT)基板の技術を用いたセンサー製品の開発を行う。同社の担当者によると「ディスプレイはTFT回路を介して映像信号を出力するのに対し、センサーはTFT回路を介して光などの物理信号を受け取る。入出力の方向が逆なだけで、技術的な親和性が高い」という。
今回展示しているものの1つが、ピクセルごとに圧力を検知する「面センサー」だ。フォトリソグラフィー加工や、各ピクセルにTFTスイッチを持たせることで高解像度化を実現している。「面センサーなら繊細な力加減を再現することが可能で、カメラのようなプライバシーの問題も少ない。スマート物流などでの活用を想定するが、歩く時の踏み込み方から歩行者が急いでいるかどうかを判定するなど、行動データ収集にも使えるかもしれない」(JDI担当者)
曲げることが可能なフィルム型の曲面センサーも展示。縦に8個のセンサーを搭載するため滑らかなセンシングが可能で、配線方法によっては1枚で曲げと捻りの2軸センシングもできる。ヒューマノイドロボットの指先センサーなどでの活用を想定している。
JDIがバックプレーン開発および製造を手掛ける、米バイオテクノロジー企業CyteSiのBPU(Biological Processing Unit)も展示した。電圧制御で液体を自在に動かす誘電体エレクトロウェッティング(EWOD)技術を用い、薬剤の混合や分離といったバイオ実験をデバイス上で実行できる。
JDI担当者は「JDIのガラス上への微細加工技術によって、高精度かつ安定した液滴制御を実現した。従来はドクターや研究者がピペットを使い、手作業で行っていたプロセスを、自動で正確にできるようになる」とする。米国では2026年度中のバックプレーン量産供給を予定している。
研究開発中のフェーズドアレイアンテナも展示。液晶で電波の位相を制御する構造で、物理的にアンテナを動かさなくても電波の向きをコントロールできることが特徴だ。「フェーズドアレイアンテナというと軍事用などハイエンド製品が多いため、自動車やドローンなどに搭載できる手軽な製品を展開したい」(JDI担当者)
さまざまな素材をタッチセンサー化する「ZINNSIA」や、JDIが協業する台湾Image Match Designの指紋センサー製品群も展示していた。ZINNSIAは実用段階で話が進んでいて、2026年度中にアミューズメント施設などで採用が始まる予定だという。
パナソニックが従来比10倍の高感度カメラ、膜厚や素材を判別
「第3のインターポーザー」セラミック基板 ユーザーから強いニーズ
「ディスプレイ1本では経営厳しい」 起死回生図るJDIの戦略
JDI、25年度Q4は4年ぶり黒字 上場廃止は「必ず阻止」
JDIが鳥取工場を売却、車載用液晶パネル拠点Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング