ソシオネクストの2026年度第1四半期業績は、売上高が前年同期比13%増の390億円となった一方、営業損益は7億円の赤字(前年同期は14億円の黒字)、純損益は6億円の赤字(同5億円の黒字)になった。車載向け製品で約100億円の売り上げが第2四半期へシフトした影響が大きいといい、通期業績予想は据え置いた。
ソシオネクストは2026年7月29日、2026年度第1四半期(2026年4〜6月)連結業績を発表した。売上高は前年同期比13%増の390億円だった一方、営業損益は7億円の赤字(前年同期は14億円の黒字)、純損益は6億円の赤字(同5億円の黒字)となった。車載向け製品で約100億円の売り上げが第2四半期へシフトした影響が大きいといい、通期業績予想は据え置いた。
赤字となった主因は、車載向け製品の生産/出荷体制の見直しだ。同社は生産能力の強化と供給体制の最適化を目的にサプライチェーンを変更したが、物流ルートの変更による輸出入手続きなど、変更の過程で想定以上の時間を要し、結果的に第1四半期に予定していた約100億円分の出荷ができなかったという。
ソシオネクストの最高財務責任者(CFO)である米山優氏は「顧客の需要や売れ行きに変化があった訳ではなく、出荷時期がシフトしたということだ。約100億円の売り上げは第2四半期にそのまま上乗せされることになる」と説明する。なお第1四半期中はこの製品について「ほとんど出荷できなかった」とするものの、顧客の生産ラインへの影響はなく、補償などが発生する状況ではなく、現在は課題についても解消し「出荷再開の準備が整っている」としている。また、今回の生産/出荷体制の見直しは、追加コストが発生するような変更ではなく、むしろ効率化を目的とした取り組みだとも説明していた。
2026年度第1四半期業績を詳しく見ると、製品売り上げは、円安による為替影響が22億円分あり、前年同期比15億円増の274億円になった。ただ為替をのぞく実質ベースでは上述の車載向け製品の第2四半期への売り上げシフトの影響などで7億円の減収だった。一方、設計開発段階に顧客から対価として受け取る売り上げである「NRE売り上げ(Non-Recurring Engineering)」は同31億円増(うち為替影響が+9億円)の116億円になった。この結果、全体の売上高は同45億円増で着地した。
営業利益は前年同期比21億円減で7億円の赤字になった。NRE売り上げは増加したものの、製品売り上げの減少によって製品粗利益が減少。さらに2026年度下期からの新規量産品立ち上げのための評価サンプルの作成増および先行開発のための開発費も影響したとしている。
なおこの先行開発費の増加は、2026年4月時点の予想で織り込んでいたものだとしている。同社は、2026年度下期には北米向けデータセンターや車載向けの新製品を量産開始する予定だ。これらの製品では、同社にとって従来と比べ大幅に多いエンジニアリングサンプルを要求されていて、「試作というより中量生産に近い数量」を顧客へ供給しているのだという。米山氏は「量産に移行すればなくなるが、現在下期の出荷に備えて試作の最中ということだ。また一部はNRE売り上げとなるが、まず作り込みが先行している状態だ」などと説明していた。
ソシオネクストは、この下期からの北米車載および北米データセンター向け新規量産などによって売り上げが拡大していくと予想。上期合計では4月時点の予想を若干下回る可能性があるものの、年間合計では2026年4月の前回予想(売上高2150億円、営業利益140億円、純利益100億円)と同水準になると見ているという。
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