急速に成長するモバイルコンピューティング分野に注力するIBM。今回の買収によって、同分野向けに、より包括的なソリューションを提供できるようになるとしている。
IBMは、数週間前に示唆していたとおり、モバイルアプリの開発を手掛けるイスラエルのWorklightの買収に向け、最終協議に入ったと発表した。
イスラエルの報道によると、買収額は7000万米ドルで、IBMは、「買収後、Worklightは当社のモバイル事業戦略における重要な柱になるだろう」と述べたという。
WorklightはHTML5を用いたアプリ開発を手掛ける他、モバイルミドルウェアなども提供している。HTML5を用いて開発されたアプリはクロスプラットフォームなので、インターネットに接続できる端末であれば、そのアプリにアクセスすることができる。
Worklightは、「アプリの開発者は、iOSやAndroid、WindowsといったさまざまなOS上で作動する複数の機器に向けて、1つのコードベースを作成すればよい。これによって、モバイル機器開発のコストを抑えることができる」と述べた。
現在、モバイルコンピューティング分野は急激な発展を遂げている。IBMも同分野への参入を狙って、後ろ盾となりそうな新興企業やパートナー企業に対し、巨額の投資を行ってきた。
また、IBMは2012年1月、モバイルセキュリティアプリ「Endpoint Manager for Mobile Devices」を発表した。従業員が私物の携帯端末で業務を行う際に、安全に使用できるような管理機能を実現しているという。
【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】
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