MEMSマイクロフォン市場が活気づいている。多くのモバイル機器に搭載されているMEMSマイクロフォンは、「iPhone 4S」などのスマートフォンでも欠かせない部品となっている。
米国の市場調査会社であるIHS iSuppliによると、2011年におけるMEMSマイクロフォン市場の売上高は、2010年の2億2300万米ドルから67%増となる3億7300万米ドルを記録したという。
MEMSマイクロフォン市場では、依然としてKnowles Electronicsが優位を誇っている。しかし、2010年に88%だった同社のシェアは、ライバル企業数社の躍進によって、2011年は75%に減少した。また、1年間に1000万個以上のMEMSマイクロフォンを製造するサプライヤは、2010年にはわずか3社だったが、現在は8社に増加した。
MEMSマイクロフォンは、主にアナログで需要が高い。モバイル機器には複数個のアナログMEMSマイクロフォンを搭載した機種が多くみられる。例えば、Appleの「iPhone 4」と「iPhone 4S」はアナログMEMSマイクロフォンを2個搭載しており、iPhone用ヘッドセットにも1個のMEMSマイクロフォンが搭載されている。この他、「iPad 2」にも1個のデジタルMEMSマイクロフォンが搭載されている。MEMSマイクロフォンは、特に、iPhone 4Sに搭載されている音声認識機能「Siri」のノイズ抑制には不可欠な部品となっている。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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